2023 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation for mechanism of distant metastasis via Neutrophil extracellular traps in Colorectal Cancer
Project/Area Number |
23K08152
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
安田 裕美 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (60586767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
問山 裕二 三重大学, 医学系研究科, 教授 (00422824)
大北 喜基 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (20378342)
奥川 喜永 三重大学, 医学部附属病院, 教授 (30555545)
森本 雄貴 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (30586764)
北嶋 貴仁 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (30586772)
大井 正貴 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (40418752)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 大腸癌 / 癌進展 / NETs |
Outline of Annual Research Achievements |
腫瘍微小環境の癌化における機能が近年解明されつつあり、それに伴い新たな概念として動的腫瘍微小環境も着目を集めつつある。腫瘍微小環境は不均一性が存在するのみならず、それは時間経過とともに変化し、がん進展に伴い一様ではないことが明らかとなりつつある(Bonnewies, et al. Nat Med 24:541-550, 2021)。そのような背景の中で腫瘍がNETsを誘導し、腫瘍により形成された循環NETsがほかの臓器へ接着する可能性や、NETs調節ががん転移進展を抑制する可能性が考慮され、NETsを制御することが動的腫瘍微小環境を調節し新たな治療標的となる可能性が期待される。今回、大腸癌に注目し、様々な摘出標本や臨床検体を用いることで、循環NETsを用いた血液非侵襲マーカーや、NETsの大腸癌進展における機能解明をエピゲノム領域に深めて行うMulti-endpoint approachの研究となる。これは学術的にも意義深く、革新的治療法の開発につながる可能性があり、大腸癌患者への臨床的償却に直結した研究だと考えている。本研究はNETsに着目し、術前血液検体と手術摘出組織検体(大腸原発組織・正常大腸粘膜・転移組織)、さらにはIn Vivo/In Vitroを統合解析することで大腸癌癌化の新規機序をエピゲノム領域まで含めて解明するとともに、血液を用いた新たなBiomarkerを確立し、その予後向上を目指すことを目標とする。本年度は、まずは術前血液検体を用いた安定的なNETs測定方法の確立するために、細胞株を用いてLPS刺激を与え、NETs形成を顕微鏡で確認したほか、その上清を採取し、ELISAでの測定方法の確立をめざして研究を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
NETs測定方法の確立を目的に細胞株を用いた基礎実験を繰り返すことでやや時間を要したため
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度からすすめてきたNETs測定方法を確立し、安定的に測定できることを確認の上、ヒト血液検体を用いた測定を進めることを予定している。
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Causes of Carryover |
NETs測定方法の確立を目的に細胞株を用いた基礎実験を繰り返すことでやや時間を要し、それに伴い研究計画に遅れが生じたためたが、今年度はヒト血液検体を用いた測定を進める予定で、そこに使用する予定である。
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