2023 Fiscal Year Research-status Report
膵及び十二指腸切除後のアミノ酸代謝の変化の解析と新規栄養療法の開発
Project/Area Number |
23K08154
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
外山 博近 神戸大学, 肝胆膵外科, 准教授 (10444598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 直大 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (40580684)
福本 巧 神戸大学, 医学研究科, 教授 (70379402)
石田 潤 神戸大学, 医学部附属病院, 特定助教 (70648617)
南野 佳英 神戸大学, 医学部附属病院, 特定助教 (70714666)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 膵切除 / アミノ酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、膵切除前後におけるアミノ酸プロファイルの変化の解析、膵切除後脂肪肝と栄養障害およびアミノ酸代謝の変化の関係の解析、これらの知見をもとにした膵切除における新たな栄養療法開発を目的としている。解析対象として術前および術後3ヶ月の血液サンプルを収集する必要があるが、目標サンプル数150例に対し、現在約70例のサンプル収集が終了している。そのうち40例程度では、質量分析計にてアミノ酸を網羅的に解析しており、データを収集している。データ数が少ないため今のところ詳細な結果は出ていないが、膵切除における周術期の栄養状態について解析し、術前術後の低栄養、特にプレアルブミンの低下が短期のみならず長期成績や予後にも悪影響を及ぼすことを明らかにし、JDDW2023ワークショップにて報告した。今後約1年で150例のサンプル収集が終了しする予定で、並行してアミノ酸解析を進める予定である。また、現在膵切除後の脂肪肝について臨床例の解析を進めている。膵切除後のおよそ30%程度に脂肪肝の発生を認めており、現在脂肪肝と膵切除後栄養障害、必須脂肪酸代謝の変化について解析を進めている。その結果、膵切除後の脂肪肝発生には低栄養状態、特に必須アミノ酸の低下の関連が示唆されるデータを得ており、引き続き臨床データを収集し、脂肪肝発生と栄養障害、特に脂質代謝とアミノ酸代謝の関係を解析する予定である。新たな栄養療法の開発についてはまだ十分な根拠がなく、今後栄養やアミノ酸代謝の解析をもとに開発を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
まだ解析結果は出ていないが、サンプル収集、アミノ酸測定とも概ね順調に進んでいる。今後約1年で150例のサンプル収集が終了しする予定で、並行してアミノ酸解析を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き血液サンプルの収集とアミノ酸の網羅的測定とデータ収集を行う。また、膵切除後の脂肪肝症例の臨床データの収集およびアミノ酸解析を行う。また、その解析結果をもとに新たな膵切除後栄養療法の開発を目標とする。
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Causes of Carryover |
現在血液サンプルの収集を行っているが、半数程度であり、質量分析型による測定が多く残っている。次年度に測定を行うため次年度使用が生じた。本年度はサンプルの収集を終え、測定を進めるために費用を使用する。
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