2023 Fiscal Year Research-status Report
Challenge for overcoming of immuno-resistance therapy for pancreatic cancer by using genomic profile of immunocyte.
Project/Area Number |
23K08216
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
又木 雄弘 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任講師 (10444902)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蔵原 弘 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (70464469)
田上 聖徳 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任助教 (50721031)
伊地知 徹也 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (70791531)
有上 貴明 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (40527058)
松下 大輔 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (10724205)
新田 吉陽 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (20725733)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 免疫治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初、膵癌での解析を予定していたが、膵癌では免疫治療を行った臨床検体が十分に得られなかったので、胃癌の臨床検体を用いて、免疫治療効果予測マーカーとなる遺伝子探索を行った。次世代シーケンサーで臨床検体を解析し、網膜芽細胞腫 (Rb) 結合タンパク質 8(RBBP8)が新たなマーカーとなりうる可能性が示された。 当科で根治的胃切除術を受けたcT3-4胃癌患者58人を対象に、RBBP8発現と腫瘍免疫環境との関連を調査した。 原発腫瘍標本の免疫組織学的検索として、RBBP8、腫瘍浸潤免疫細胞 (TIIC) 、およびプログラム細胞死リガンド 1 の発現を評価した。 RBBP8発現の中央値をカットオフとして、RBBP8高発現群(HG、n=29)とRBBP8低発現群(LG、n=29)に分けた。 LG は HG よりも全生存率が有意に不良であった (p= 0.03)。 さらに、免疫チェックポイント阻害剤(ICI) で治療を受けた LG の患者 (n=7) の全生存率は、HG の対応する患者の全生存率 (n=9; p= 0.005) より不良であった。 多変量解析により、広範なリンパ節転移と低いRBBP8発現が独立した予後因子として同定された。 HG と LG の間で TIIC の数に有意な差はなかったが、CD4+/CD8+ 細胞 (p= 0.01) および CD4+/CD3+ 細胞 (p= 0.0006) の数比には差があった。 進行胃癌における RBBP8 の発現は、CD4+ T 細胞浸潤の割合に影響を与える予後マーカーであり、ICI 治療反応を予測できるバイオマーカーでもある可能性があると思われた。以上の結果を論文化し、現在投稿中である。さらに、大腸癌においても、新規マーカーの候補となる腫瘍内の遺伝子変異、ネオアンチゲンを探索中であり、手術切除検体を次世代シーケンサーで解析を行い、現在結果を検討中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記論文作成に、やや時間を要した。
|
Strategy for Future Research Activity |
遺伝子変異と腫瘍内の免疫微小環境との関連を、膵臓癌の臨床検体で調べるとともに、in vivo, in vitroで膵癌免疫治療モデルを確立する。
|
Causes of Carryover |
海外での学会発表を予定していたが、Covid-19感染により、渡航制限があり、発表不能であったため。
|