2023 Fiscal Year Research-status Report
Invention of new vascular anastomosis method using magnetic nano particles
Project/Area Number |
23K08246
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
細山 勝寛 東北大学, 大学病院, 助教 (70837046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 恵 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (00646151)
齋木 佳克 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50372298)
蟹江 澄志 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (60302767)
宮武 ミドリ 東北大学, 大学病院, 助教 (60783975)
片平 晋太郎 東北大学, 大学病院, 講師 (80870138)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 血管吻合 / 心臓血管外科学 / 磁性粒子 |
Outline of Annual Research Achievements |
Magnetic nano particleを活用したmagnetic hydrogelによる血管吻合を可能とするため、企業と同学工学部と連携して研究を始めている。この研究は吻合部位やワーキングスペースの広さによらず、短時間で強固な血管吻合を可能とすることが大きな目標である。当初磁性粒子を含んだhydrogel素材を念頭に検討したが、可塑性を残してしまうと磁力の向きが整わず、吻合部の接着が不十分になる。まずシリコン樹脂を用いて、内部にSrフェライトを混和したシート開発を行い、ブタ摘出心臓とブタ摘出頸動脈を用いて吻合可能か実験を行った。吻合部周囲の固定の際に手術で実際に使用している針やモノフィラメント糸を使用し吻合部への固定を試みたが、一部カッティングしてしまうものもありフェライトの配合に関して調整が必要と考えられた。また吻合部どうしの接着を維持する磁力を維持するにもフェライトの配合率は重要になってくる。フェライトの割合を高くすると、磁力は強くなる一方で糸とのカッティングが起きやすく、シートを厚くすると血管との密着性が失われる。フェライトの割合を下げ、シートを薄くすると磁力が弱くなり吻合部の強度への影響が危惧される。今後も組成を考慮しながら同様の実験が必要な状況である。また接着を補助するため既存の生体用接着剤の活用も検討している。これは血管と磁石どうしの固定や、止血に重要であり生体用接着剤の使用量や組成の検討も重要と考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
磁性シートのフェライトの配合や厚みの調整に時間を要した。また加えて血管吻合部に使用可能な生体用接着剤の選定、確保に時間を要した。 遠隔地との情報交換やミーティングはオンラインでの形態を取ることで意見の取りまとめなどは可能となっているが、関係者が揃って実験を行うタイミングが限られていることも影響していることが考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
既存の手術用生体接着剤を使用し磁性シートと合わせて吻合部に応用し、必要とされる吻合強度を得られるか実験し、動物実験に応用できる準備を進めていく。あわせて磁性シートの調整を行なっていく。 今後も情報収集、意見交換、継続的に行い臨床応用可能なデバイス開発を進めていく。
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Causes of Carryover |
当初の予定よりやや遅れており、購入するものが少なかったため。 残高:56万程度は翌年に繰り越し
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