2023 Fiscal Year Research-status Report
肥満細胞を用いた周術期アナフィラキシーの診断と発症メカニズムの解明
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23K08353
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
堀内 辰男 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教 (10814212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高澤 知規 富山大学, 医学部附属病院, 教授 (30400766)
横濱 章彦 群馬大学, 医学部附属病院, 准教授 (40323365)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | アナフィラキシー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、市販末梢血幹細胞から作成した肥満細胞を用いて、周術期アナフィラキシーの原因物質を同定するための新たな肥満細胞活性化試験(Mast cell activation test, MAT)の手法を確立することである。あわせて、アナフィラキシーの発症メカニズムを検索することを目的とする。これまで、周術期アナフィラキシーの原因検索や発症メカニズムの検索に好塩基球活性化試験(Basophil activation test: BAT)が利用されてきた。しかし、被疑物質に対して好塩基球が反応しない患者が一定数存在する。このような患者では、組織中に存在する肥満細胞がアナフィラキシーの発症に大きな役割を果たしていると考えられる。近年、供血ボランティアより100 ml程度採血し行うMATが注目されている。しかし、供血ボランティアを募集することは困難である。申請者は、供給の安定している市販末梢血幹細胞を用いて肥満細胞を作成し、MATを実施する着想を得た。また、アナフィラキシー患者の末梢血細胞から作成した肥満細胞によるMATの結果とBATの結果および市販末梢血幹細胞から作成したMATの結果を比較し、アナフィラキシーの発症メカニズムを特定する。 昨年度は概ね順調に研究を遂行できた。本年度以降も、研究計画にしたがい、市販末梢血幹細胞より肥満細胞を作成し、MATを実施する体制を整え、研究を遂行していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現状、当初予定した通りに研究を進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き研究を推進する。
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Causes of Carryover |
一部残金が出たが、計画的に使用する予定である。
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