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2023 Fiscal Year Research-status Report

敗血症モデルにおけるIL-27産生細胞の特定とその病態形成に関する役割の解析

Research Project

Project/Area Number 23K08462
Research InstitutionSaga University

Principal Investigator

中村 公秀  佐賀大学, 医学部附属病院, 助教 (90750951)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords敗血症 / IL-27 / immunoparalysis
Outline of Annual Research Achievements

敗血症は、感染に対する制御不十分な免疫応答に起因する重篤な病態であり、過剰な炎症状態に加え、免疫抑制状態(immunoparalysis)が病態形成に関与する。インターロイキン27 (IL-27) は、炎症促進作用と炎症抑制作用の二面性を有しているが、敗血症時にIL-27を産生する主細胞は依然特定されておらず、また、敗血症におけるimmunoparalysisに対するIL-27の関与を報告した研究はない。本研究では、独自のツールであるIL-27レポーターマウスを用いて、敗血症におけるIL-27産生細胞を特定し、その機能的役割をimmunoparalysisに対する観点から解明することを目的とする。本年度は敗血症におけるIL-27産生細胞の特定を主に行った。
IL-27レポーターマウスにLPSを投与し、フローサイトメトリーで確認した実験において、樹状細胞がIL-27産生に関与していた。磁気ビーズで分離・精製した脾臓のCD11c陽性樹状細胞とCD11b陽性マクロファージのLPSに対するIL-27産生量をELISA法で比較した実験においても、同細胞数では樹状細胞の方が有意にIL-27産生量が多かった。しかし、細胞数はマウロファージの方が圧倒的に多かったため、totalのIL-27産生量は樹状細胞とマクロファージが同程度であることが示唆された。それは、樹状細胞特異的IL-27欠損マウスとマクロファージ特異的IL-27欠損マウスを作製し、これらのマウスにLPSを投与した実験において、血清中のIL-27濃度が同程度であり、且つ、野生型マウスの血清IL-27濃度のおよそ半量であったことからも裏付けることができる。
以上より、敗血症時にIL-27を産生する主細胞は樹状細胞とマクロファージであると結論付けた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

敗血症におけるIL-27産生細胞が樹状細胞とマクロファージであることは特定できたが、樹状細胞特異的IL-27欠損マウス、及びマクロファージ特異的IL-27欠損マウスの実験に必要な匹数を準備するのに時間を要した。そのため、当初行う予定であった、IL-27産生細胞の表面マーカーや遺伝子プロファイルを解析し、その表現型を明らかにするという実験を行うことができていない。

Strategy for Future Research Activity

次年度は、IL-27産生細胞の表現型を明らかにするのと並行して、敗血症におけるimmunoparalysisにIL-27が関与しているか、関与しているのであれば、更に敗血症におけるimmunoparalisisに樹状細胞 and/or マクロファージが産生するIL-27が関与しているかを明らかにしていく。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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