2023 Fiscal Year Research-status Report
超らせん構造型ミトコンドリアDNAの敗血症における機能的役割の解明
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23K08465
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
中平 毅一 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (80844414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
趙 晶 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (60804466)
福田 勉 長崎大学, 環境保全センター, 准教授 (80295097)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 敗血症 / ミトコンドリア / DNA |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、超らせん構造型mtDNA (sc-mtDNA)の敗血症における役割とその制御機序を解明すると共に、ミトコンドリアDNA (mtDNA)の安定性への影響を検討すること目的とする。本研究は敗血症の新たな病態の解明だけに留まらず、新規治療戦略策定にも寄与するものである。上記目的のもと、本研究は以下の3つの研究より成り立っている。計画1.敗血症モデルにおけるsc-mtDNAの機能的役割の検討。計画2. MFN1の敗血症保護作用におけるsc-mtDNAの役割を検討。計画3.sc-mtDNAによるmtDNA安定性の制御機序の解明。令和5年度の主な研究成果は以下の通りである。 1.Mfn1ノックアウト細胞におけるTop1mtのタンパク質発現レベルはコントロール細胞に比して有意な差は認められなかった。そこでTop1mtの活性レベルを検討するために、invivo complex of enzyme (ICE) 測定を行いMFN1によるTop1mtへの活性への影響を検討していることろである。 2.mtDNAの超らせん構造の弛緩を促進するタンパク質であるTop1mtの敗血症モデルにおける役割を解明するために、Top1mtの遺伝子組み換えマクロファージ細胞の作成が必要である。crispr-cas9システムを用いてJ774A.1マクロファージ細胞株におけるTop1mtの遺伝子ノックアウトおよび過発現細胞の作成を行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
J774A.1マクロファージ細胞株への遺伝子導入は一般的に容易ではないとされているが、いくつかの試薬、プロトコールを使用した予備実験においてノックアウトを含む遺伝子組み換えが可能であることを示唆するデータが得られた。そのため研究はおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
Top1mtのノックアウトおよび過発現細胞を速やかに作成し、Top1mtのミトコンドリア機能および自然免疫反応への影響について検討する。引き続き本研究計画を速やかにかつ慎重に進めていく予定である。
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