2023 Fiscal Year Research-status Report
ゲノム・エピゲノム解析に基づく多層オミクス解析による頭蓋底脊索腫の悪性度分類
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23K08537
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷川 洋敬 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60733897)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高見 浩数 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50548625)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 頭蓋底脊索腫 / 多層オミクス解析 / ゲノム解析 / エピゲノム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、当施設の豊富な脊索腫症例数を活かし、ゲノム解析手法により遺伝子変異を同定しつつ網羅的メチル化解析を組み合わせた上で、臨床データを統合・解析し、実用的な悪性度分類を確立することを目的としている。1年目である2023年度は、臨床データ収集によってデータベースを確立させるとともに、研究室に保存してある検体の状態を確認・整理し、解析すべき症例を見出す作業を行った。つまり、当科で有している手術データベースから、電子カルテベースに臨床データを後方的に収集し、個々の症例の特徴に基づいて初回解析に回すための症例選定を行った。同時に、脊索腫に対する科学的知見をアップデートさせるために、国内外の学会に出席し、また科学論文の渉猟を進めた。結果として、第一段階の解析に回すべく、まずは25症例を選定した。現在ゲノム解析に向かうための最終段階である。なお研究の過程で、非常に稀なトルコ鞍部原発の脊索腫症例が存在したため、Intrasellar chordoma masquerading as a pituitary neuroendocrine tumor: Illustrative caseとしてSurgical Neurology Internationalに症例報告を行った(Sato et al. Surgical Neurology International. 2024;15(159))。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は1年度目の最終段階で解析への提出まで済ませる予定であったが、これは少し遅れている。理由として、①まず脊索腫含め新規患者に対する手術含む治療件数が増加しており、それにより研究に費やす時間が逼迫してしまったことが挙げられる。しかしながらこれにより新たな脊索腫検体の獲得にも繋がっており、将来的な発展性はむしろ見通しが良くなったとも考えている。②第二に、脊索腫に対する新たな科学的知見(Nat Commun 14, 1933 (2023). https://doi.org/10.1038/s41467-023-37593-8、Acta Neuropathol Commun 11, 113 (2023). https://doi.org/10.1186/s40478-023-01610-0)が発表され、症例選定に時間を要したことが挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
多少の遅れはあるものの、研究の進捗は概ね順調であり、引き続き解析を進めていく。
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Causes of Carryover |
研究の多少の遅れに伴い、ゲノム解析に回すための費用を次年度に計上することとしたため。
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