2023 Fiscal Year Research-status Report
羊膜間葉系幹細胞由来エクソソームの脊髄損傷急性期における作用機序解明
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23K08557
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
関 俊隆 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (80241446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川堀 真人 北海道大学, 医学研究院, 講師 (50399870)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 脊髄損傷 / 間葉系幹細胞 / エクソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
MSC由来のエクソソームの静脈内投与の効果と、特にNET形成に焦点を当てた関連する分子機構を調査することを目的とした。 エクソソームは、超遠心法を用いて羊膜由来の間葉系幹細胞の細胞培養液から分離し、スプレーグ・ドーリー・ラット(9週齢)にクリップ損傷モデルを用いて脊髄損傷を誘発し、損傷後24時間に1 mLのPBS中に100 μgのエクソソームまたは単独のPBSを静脈内投与した。運動機能は、損傷後28日間連続的に評価した。3日目と28日目に、脊髄検体を解析して損傷の程度とNETの形成を評価しました。循環性好中球NETの形成を調べるために、フローサイトメトリーを用いました。炎症性NET形成の効果を評価するために、外部のmiRNAを好中球にエレクトロポレーションをおこなった。最後に、動物PETで64Cu標識されたエクソソームの生体分布を評価しました。エクソソームを投与されたラットは、運動機能の回復に著しい改善を示し、損傷のサイズが減少しました。特筆すべきことに、脊髄内の好中球浸潤とNET形成が著しく減少し、循環中のNETを形成する好中球も減少しました。in vitroの調査では、エクソソームが活性化された好中球の核の近くに蓄積され、miR-125a-3pミミックを導入した好中球はNET形成が著しく減少し、一方、miR-125a-3p阻害剤はその効果を逆転させた。PETの研究では、移植されたエクソソームの大部分が肝臓と脾臓に隔離されていたが、損傷した脊髄内で正常なラットと比較して顕著に多量のエクソソームが検出された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
Negative dataが少なく、順調に進捗した
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Strategy for Future Research Activity |
腸脊髄相関についての検討が行われておらず、今後行う方針である
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Causes of Carryover |
研究が順調に進捗したため、想定より少ない動物で実験が遂行された。今後腸脊髄相関の検討を行うに当たり、不確実性の高い実感である事から、この資金を必要とすると考えられる
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Research Products
(1 results)