2023 Fiscal Year Research-status Report
移動式X線透視装置のための複合モダリティフュージョン技術の開発
Project/Area Number |
23K08618
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
吉井 雄一 東京医科大学, 医学部, 教授 (80617530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
謝 淳 筑波大学, 計算科学研究センター, 助教 (00913287)
北原 格 筑波大学, 計算科学研究センター, 教授 (70323277)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | X線透視装置 / CT / 3次元 / 2D3Dレジストレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では移動式X線透視装置の画像と術前に得られた3Dデータをマーカーレスに位置合わせする手法を開発する。第一段階の研究として、X線画像の座標回帰をもとに3D画像とレジストレーションする方法を確立し, 骨盤骨の3Dデータで精度検証を行った。X線画像と術前にCT検査で取得した3次元モデルのシーン座標を定義し, その座標系で3次元点群と2次元座標の対応関係を深層学習により獲得する方法を確立した。6例の骨盤CTデータを用いて精度検証を行った。CTデータからシミュレーションで生成したX線画像を使って, シーン座標を回帰する深層学習を行った。実際のX線画像のような画像を再現するモデルにDeepDRRを用いた。開発した手法と先行研究により報告されているX線画像の位置推定法(PoseNet, DFLNet)を用いて推定精度の検証を行った。まずDeepDRRで作成したX線画像を用いて検証し, 続いて実際のX線画像を用いて検証した。DeepDRR画像での検証では, 推定された位置姿勢と実際の位置姿勢の推定誤差は開発手法, PoseNet, DFLNetそれぞれで平均3. 8±1. 7mm, 7. 6±1. 6mm, 61. 5±91. 9mmであった。また実際のX線画像に適用したところ, 推定誤差は開発手法で9. 6±4. 1mm, PoseNetで39. 6±7. 8mmであった。DFLNetは推定誤差が大きく評価の対象から除外した。いずれの検証でも開発手法は推定誤差が最も少なかった。座標回帰によりX線画像と3Dデータをマーカレスに高精度で位置合わせする技術を確立した。本手法はCアームを用いた骨折手術ナビゲーションのための基本原理となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
骨盤モデルの3Dデータを用いてX線画像の座標回帰をもとにして3D画像とレジストレーションする方法を確立した。この基本原理の構築に時間を要したが、今後はこの原理を基軸として発展させることができると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
全身の各部位(特に前腕骨のような複数骨がある部位)における3DデータとX線透視画像の検証をすすめる。またX線画像にインプラントによるアーチファクトなどが介在した場合にも高精度なレジストレーションが可能か検証する。
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Causes of Carryover |
キャリブレーション装置の開発を2024年度に繰り越したため次年度使用が生じた。2024年度はソフトウェアのライセンス更新とキャリブレーション装置の開発委託費に使用する予定。
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Research Products
(6 results)