2023 Fiscal Year Research-status Report
Visualization and pathophysiology of the vasopressin system in a chronic pain and depression model using transgenic rats.
Project/Area Number |
23K08644
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
鈴木 仁士 産業医科大学, 医学部, 准教授 (80644880)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 陽一 産業医科大学, 医学部, 教授 (10232745)
川崎 展 産業医科大学, 医学部, 講師 (40644860)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | バゾプレッシン / トランスジェニックラット / 線維筋痛症モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、人工受容体(薬剤興奮性受容体)遺伝子導入動物モデル、バソプレシン(AVP)-hM3Dq-mCherry トランスジェニック(Tg)ラットを用いて、レセルピン(Reserpine)を1日1回、3日連続で皮下注射を行い、レセルピン誘発性線維筋痛症(FM)モデルラットを作成した。対照群として、溶媒を皮下注射を行う溶媒群(Vehicle群)を設けた。さらに、薬剤興奮性受容体のhM3Dqの作動薬であるDeschloroclozapine(DCZ)を投与する群と溶媒(0.5% DMSO)を投与する溶媒群に分け、合計4群で実験を行った.レセルピンまたは皮下注射6日後に、DCZまたはDMSOを皮下注射120分後に灌流固定を行い、脳を摘出した。ミクロトームを用いて脳切片を作成した。これらの切片を用い、神経活性の指標となるc-Fos蛋白に対する免疫組織化学染色を行った。視床下部の室傍核および視索上核のhM3Dq陽性AVPニューロンにおけるc-Fos陽性ニューロン数を計測した。Vehicke+DCZ群およびReserpine+DCZ群において、それぞれの対照群と比較し、c-Fos陽性ニューロン数が有意に増加した。また、レセルピン皮下注射6日後に痛覚過敏の有無をvon frey testによって確認したところ、レセルピン+DCZ投与群ではレセルピン+DMSO投与群と比較して痛覚過敏の改善が認められた。一方でVehicle+DCZ投与群ではVehicle+DMSO投与群と比較してvon frey testによる痛覚過敏に違いを認めず、DCZ投与による痛覚過敏の改善はFMモデルラットのみに認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
AVP-hM3Dq-mCherry Tgラットにレセルピン誘発性FMモデルを安定して作成することが可能であった。この動物モデルに対してDCZを投与することで視床下部視索上核および室傍核におけるAVPニューロンが活性化して血中AVP濃度が上昇し、痛覚過敏が改善することが明らかになった。概ね当初の仮説を裏付ける研究結果が得られており順調に研究は進展していると考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、AVP-hM3Dq-mCherry Tgラットを用いて、レセルピン誘発性線維筋痛症モデルラットを作成し、モデル作成6日後にDCZまたはDMSO投与後に痛覚閾値、不安様行動ならびにうつ様行動の変容について評価を行う予定である。さらに、モデル作成6日後、DMSOまたはDCZ投与後120分で灌流固定を行い、脳および脊髄を摘出し、薄切切片を作成する。青斑核 (LC)、背側縫線核(DR)および中脳水道灰白質(PAG)を含む脳切片を用いて、免疫組織化学染色法を用いて、ノルアドレナリン系(LC)およびセロトニン系(DR・PAG)の発現動態を評価する予定である。
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Causes of Carryover |
令和5年度に予定していた米国開催のNeuroscience学会への出張が中止になった影響で旅費が不要となった。また今後、研究成果に関する論文の投稿を予定している。論文掲載が確定した際、雑誌掲載料の支払い及び動物の飼育費や実験試薬の購入費として使用する予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Nitric oxide synthase contributes to the maintenance of LTP in the oxytocin-mRFP1 neuron of the rat hypothalamus.2023
Author(s)
Matsuura T, Kawasaki M, Suzuki H, Fujitani T, Baba K, Nishimura H, Ikeda N, Yamanaka Y, Tsukamoto M, Yoshimi Y, Ohnishi H, Ueta Y, Sakai A.
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Journal Title
Journal of Neuroendocrinology
Volume: 35(10)
Pages: e13340
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Chemogenetic activation of oxytocin neurons improves pain in a reserpine-induced fibromyalgia rat model2024
Author(s)
Ikeda N, Baba K, Nishimura H, Fujitani T, Yamanaka Y, Suzuki H, Ohnishi H, Maruyama T, Sakai A, Ueta Y, Kawasaki M
Organizer
ORS 2024 Annual Meeting
Int'l Joint Research
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