2023 Fiscal Year Research-status Report
Pathophysiology of osteoarthritis focusing on transcriptional enhancers from GWAS and single cell RNAseq analysis
Project/Area Number |
23K08697
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西谷 江平 京都大学, 医学研究科, 助教 (70782407)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉富 啓之 京都大学, 医学研究科, 准教授 (50402920)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 変形性関節症 / 軟骨細胞 / シングルセル解析 / エンハンサー / GWAS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は様々な手法の融合により、エンハンサー領域の変形性関節症病態への関与を明らかにすることである。これまでに変形性膝関節症患者から採取した軟骨細胞のシングルセルRNAseq解析を4例に、正常膝から採取した軟骨細胞のシングルセルRNAseq解析を3例に行うことができた。軟骨細胞のクラスタリングを行い、主要な発現遺伝子からアノテーションを行い、既知のクラスターであるhomeostatic chondrocyte、regulatory chondrocyte、reparative chondrocyte、hypertrophic chondrocyte、fibrocartilage chondrocyte、proliferative chondrocyte、pre-fibrocartilage chondrocyte、cartilage progenitor chondrocyteの他に過去に報告されていないクラスターも見つかっており、新規クラスターの候補として検討を進めている。また正常膝と変形性膝関節症の軟骨細胞の間でのDEG (Differentially Expressed Genes)についても検討を行っている。現時点で複数個のGWAS-SNPとシングルセルRNAseq解析でのエンハンサーの発現のオーバーラップが確認されており、機能的SNPの候補であると考えている。軟骨細胞のセルラインであるTC28a2に対して、CRISPR技術を用いてエンハンサーを抑制、活性化する技術についても準備が進んでおり、1つのエンハンサーに対して介入を開始しており、エンハンサー遺伝子の発現調節によりSOX9やCOL2、ACANなどの恒常性に関するmRNA発現が変化することを確認されている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の目標であった変形性膝関節症患者から採取した軟骨細胞のシングルセルRNAseq解析を実施したほか、正常膝関節からも3例のシングルセルRNAseq解析を実施できた。TC28a2を用いて転写活性化因子または転写抑制因子を融合したCRISPRaまたはCRISPRiによる、エンハンサーの活性化または抑制を介した遺伝子発現調節もすでに開始できている。以上のことから初年度の目標としてはほぼ達成できていると考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
変形性膝関節症、正常膝関節のシングルセルRNAseq解析を進め解析細胞数を増やし、GWAS-SNPとシングルセルRNAseq解析でのエンハンサーの重なりの検討を継続していく。すでに強い機能的エンハンサー候補として挙がっているものから、CRISPRを用いたエンハンサーへの介入を行っていく。Primary軟骨細胞に対してのCRISPRを用いたエンハンサー遺伝子の発現調節についても試みる予定である。
|