2023 Fiscal Year Research-status Report
Light-based ED treatment - Development of light-responsive GC activator and application to the treatment of refractory ED
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23K08766
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
堀田 祐志 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (90637563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
家田 直弥 北海道大学, 薬学研究院, 准教授 (00642026)
片岡 智哉 千葉科学大学, 薬学部, 准教授 (20737928)
安井 孝周 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40326153)
日比 陽子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (70295616)
中川 秀彦 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (80281674)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | GC活性化剤 / 光 / 勃起機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに我々は、光に応答して一酸化窒素(NO)を放出する光応答性NOドナーを独自に開発し、神経性勃起不全(ED)モデルや糖尿病性EDモデルなどの難治性EDモデルに対する勃起機能の改善効果を見出してきた。これらの一連の成果から「光を応用したED治療」が現実味を帯びてきた。しかしながら、光応答性NOドナ―の反応は一時的であり、性交時における使用を見据えた際に、その効果の持続性に課題が生じてきた。この課題について、我々はグアニル酸シクラーゼ(GC)を標的とした光制御可能な薬物を開発することで解決できると考えた。本研究では、これまでの研究ノウハウを活かして、新たに「光応答性GC活性化剤」を開発し、難治性EDモデルに有効か検討することを目的とし研究を進めることにした。2023年度は以下の研究を実施した。まず、GC活性化剤のひとつであるGSK2181236Aをもとに光応答性GC活性化剤の合成を開始し、530~590 nmの黄緑色光に応答してGC活性化剤が放出される薬剤の開発に着手し実験に使用できる量を合成することに成功した。次に、無処置のラットを用いて開発した光応答性GC活性化剤の勃起機能の増強効果を検討することにした。光応答性GC活性化剤の投与前と投与後に光を照射した条件で陰茎海綿体神経を電気刺激し勃起反応の変化について評価した。その結果、光応答性GC活性化剤の投与前と比較して投与後に光を照射した条件で勃起反応の増強が見られた。次年度は、再現性を取得するとともに、勃起反応の持続性についても検討を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
光応答性GC活性化剤の十分な合成に成功し、動物での予備的な検討も実施し良好な結果も得られた。以上のことからおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度に無処置のラットを用いて光応答性GC活性化剤の勃起機能増強効果を検討を実施した。予備的検討から、光応答性GC活性化剤の投与前と比較して投与後に光を照射した条件で勃起反応の増強が見られた。このため2024年度は、例数を重ねて再現性を取得しつつ、効果の持続性も検討する。上手くいかない場合は、GSK2181236A自体の投与による勃起機能の増強効果と効果の持続性も検討する。また、より長波長で乖離する光応答性GC活性化剤の合成についての検討を進めていく。
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Causes of Carryover |
2023年3月から研究代表者の所属が薬学研究科から医学研究科へ異動したため、研究開始時期に多少の遅延が生じた。また、2024年2月には使用していた動物実験施設の修繕に伴う工事があり1か月間動物実験ができなかったため、次年度使用額が生じることになった。次年度は計画通り執行する予定である。
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