2023 Fiscal Year Research-status Report
Novel targeted therapy for FGFR inhibitor-resistant urothelial cancer and apoptosis based therapy for urothelial cancer
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23K08773
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
新井 誠二 群馬大学, 大学院医学系研究科, 講師 (10636210)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 尿路上皮癌 / アポトーシス |
Outline of Annual Research Achievements |
FGFR3変異を有する複数の尿路上皮がん細胞株に対して、長期に高濃度のFGFR阻害薬(erdafitinib)を投与(high dose株)、あるいは徐々に高濃度に投与(stepwise株)していくことで、複数の尿路上皮がん細胞株で、erdafitinib耐性のhigh dose株、stepwise株を樹立した。 まず初めに樹立した細胞株に対してWhole exome sequencingを行なったところ、FGFRの下流のシグナルを司る蛋白において、活性化変異を認めた。この蛋白に特異的な阻害薬を用いたところ、in vitroにおいて、濃度依存性に阻害薬に対する感受性を確認できた。 また、erdafitinib耐性株および親株をヌードマウスの皮下に移植したモデルを作成し、腫瘍が成長した段階で、コントロール群、erdafitinib群、特異的阻害薬群、erdafitinib+特異的阻害薬群の4群に分けて、治療効果を評価した。その結果、コントロール群と比較して、特異的阻害薬群およびerdafitinib+特異的阻害薬群において、腫瘍縮小効果を認めたことから、in vivoにおいても特異的阻害薬が治療効果を示すことを確認できた。 上記治療効果メカニズムのひとつとして、in vitroにおいて、特異的阻害薬の投与が耐性株においてのみアポトーシスを亢進させることをwestern blottingで確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
FGFR阻害薬の耐性メカニズムの可能性として、下流シグナル蛋白の活性化変異を見出すことができた。また、その蛋白に対する阻害薬を用いることで、治療効果が期待できることを明らかにすることができた。以上の理由から、順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、別の尿路上皮がん細胞で樹立したerdafitinib耐性株に対して、Whole exome sequenceを行うことで、同様の蛋白における活性化変異を見出すことができるかどうか、確認する。これまで明らかにした蛋白とは別の蛋白の活性化変異が確認できた場合には、その蛋白に対する阻害薬を用いることで、治療効果が期待できるかどうか、in vitroおよびin vivoで確認する。
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Causes of Carryover |
複数の耐性株樹立に時間を要したため、遺伝子解析を次年度に行う必要が生じた。
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