2023 Fiscal Year Research-status Report
Carcinogenic mechanism analysis and establishment new method at early detection of ovarian cancer
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23K08809
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Research Institution | Nitobe Bunka College |
Principal Investigator |
赤羽 智子 新渡戸文化短期大学, その他部局等, 准教授 (40398699)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 卵巣癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は卵巣癌のなかで最も発生頻度の高い高異型度漿液性癌の発癌起源細胞を特定し、癌発症の初期段階の特定細胞を同定することで、卵巣癌早期検出のための手法を確立することである。卵巣癌は卵巣が腹腔内臓器であるという特性から、確立された検診手法が無いうえ、がん検診対象臓器ではないため、早期検出が難しいという状況から、初診時進行例が多く、婦人科腫瘍のなかで最も予後が悪いうえ、生殖細胞変異の有無によっては若年症例も多い。そのため、卵巣癌の早期に検出は、患者のQOLにとって最大のメリットと考える。近年の研究において、卵巣高異型度漿液性癌は卵巣本体の上皮細胞ではなく、卵管上皮に発生した初期の腺癌病変が、卵巣表面に移行したのち、増殖することで卵巣で発癌したように見える病巣が構築される機序が定説となりつつある。そこで、本研究では卵管上皮に出現する初期のがん細胞の同定と早期検出を目指すことで、卵巣癌早期検出を行うことを目的としている。これまでの研究において、卵巣癌の癌起源細胞として最も有力視されている卵管上皮の微量なP53蛋白過剰発現卵管上皮細胞であるいわゆるp53signature由来細胞の特性を検出する目的で遺伝子解析を実施している。当該細胞は微量であるため、微量核酸から次世代シーケンサー解析用Libraryを作成する方法を確立し、次世代シーケンサーにて高異型度漿液性癌と共通する遺伝子変異を検出することで、発癌母地の関連を解析した。症例対象は婦人科疾患のうち卵巣嚢腫や子宮筋腫例など卵巣癌と関連の低い例と、卵巣癌発癌リスクが高いとされるBRCA1/2 遺伝子の生殖細胞系列病的バリアントを保持する症例とを比較した。本年度は出力されたFastQファイルの解析とアノテーションを行った結果、癌発症に関連する可能性の高い遺伝子変化の特定を完了したため、現在は本データーの論文作成を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は主たる勤務先の所属施設を移動したため、研究設備の充実や実施体制の構築が主体となり、データー解析以外の部分の進行が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
移動先の研究環境は研究設備や備品の面で非常に不足しており、冷蔵庫や冷凍庫をはじめとした解析に使用する検体や試薬保存の場所の確保も難しいことから、今後遺伝子解析を主体とした検体解析の実施は難しいと考えられる。本研究を遂行するためには設備の整った他大学に共同研究員の登録をし、連携して研究を実施することが最も良いと考えられるため、現在研究費等も含め移管先を探している。
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Causes of Carryover |
本年度は主たる勤務先を移動したため、設備や試薬の保存管理場所が無く、研究実施に必要な試薬や消耗品の購入が出来なかったため次年度使用額が生じた。
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Research Products
(1 results)