2023 Fiscal Year Research-status Report
妊婦血漿中cfDNAのゲノム解析データを用いた周産期予後の評価法の開発
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23K08810
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
関沢 明彦 昭和大学, 医学部, 教授 (10245839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 達子 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (90796301)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 母体血漿中DNA / 出生前検査 / 胎児異常 / CNV |
Outline of Annual Research Achievements |
NIPTでのゲノム解析を行う中で妊娠・出産について影響を及ぼさないと考えられる母体由来と判断されるCNVが散見される。そのCNVの中で1Mb以上のサイズのものを抽出し、東北メガバンクの公開データをリファレンスとして、妊娠・出産に影響しない正常変異の抽出作業を行っている。母体血のCNVデータの抽出は終了し、現在、公開データをリファレンスとして照合を行っており、その結果を論文報告する予定である。 次に、胎児のゲノム異常(CNV)は児の発育や健康度、形態異常などにさまざまな影響を及ぼすことから、2015年以降に3つのコモントリソミーを対象に実施したNIPTの解析データを再解析することで、後方視的に胎児由来と考えられる7Mb以上のCNVを抽出し、FGRや子宮内胎児死亡となる症例、または児に形態異常がある症例における検出率と正常に妊娠経過した症例でのCNVの検出率に差異があるかについて検討している。重度なFGRや子宮内胎児死亡の症例の中で、データのクリーニング作業を進めており、CNVのある症例を整理している最中である。 妊婦血漿中cfDNA中の胎児由来成分率とその後の妊娠予後、周産期予後(妊娠高血圧症候群、胎児発育不全、流・早産、子宮内胎児死亡、常位胎盤早期剥離など)との関連を見る後方視的な検討も、データのクリーニング中であり、データセットが完成したのちに、次年度、解析を行って論文化を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究は3分野からなり、収集データのクリーニング作業を中心に今年度取り組んだ。次年度以降はそのデータセットの解析、論文化の準備を行う予定であり、概ね順調にすすんでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、上記に記載の通り、クリーニングされたデータセットを基に、統計解析、論文作成を予定している。計画通りに研究が進む予定である。
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Causes of Carryover |
研究実施にあたって、概ね計画通りに進行しているが、未使用分が発生した。次年度、研究上の具体的な業務の中で使用を予定している。
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