2023 Fiscal Year Research-status Report
母体腸内環境が胚発生と妊娠維持に寄与する機構の解析
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23K08876
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
大橋 若奈 静岡県立大学, 薬学部, 准教授 (50381596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷 耕二 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (20359714)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | DOHaD / 腸内細菌叢 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトの腸管には多くの微生物叢が生息し、腸内細菌叢を形成している。腸内細菌叢を構成する菌は約1,000種類存在するとも言われており、菌の種類の豊富さや腸内細菌数の多さは宿主の健康に影響を及ぼすことが知られている。このような腸内細菌叢の構成は動的に変化することが報告されている。代謝性疾患や自己免疫性疾患といった様々な病態においては腸内細菌叢が変化することが示され、腸内細菌叢と病態との関わりが示されるようになってきた。病態との関わりに加えて、加齢や妊娠といった宿主の生理的な変化によっても腸内細菌叢が変化することが分かりつつある。しかしながら、このような生理的な変化による腸内細菌叢構成の変化は、生理的変化の結果生じたものなのか、または腸内細菌叢が生理的変化において何らかの寄与をしているのかについては不明な点が多い。そこで、本研究は腸内細菌叢が母体の生殖機能に及ぼす影響を明らかとすることを目的として進めている。今年度は、腸内細菌叢が母体の妊孕性に与える影響について、腸内細菌叢が欠落している無菌マウスモデルを用いた検証を行い、無菌マウスにおいては通常マウスを比較して妊孕性に違いがあることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
無菌マウスモデル系の構築も順調に進み、予定通りに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に得られた知見をもとに、計画書に沿った研究の推進を予定している。
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Causes of Carryover |
実験実施順序の調整により試薬購入費用が当初の予定より少なくなったため次年度使用額が生じている。しかしながら実験計画には変更は生じておらず次年度以降執行予定である。
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