2023 Fiscal Year Research-status Report
Genetic analysis of deafness using long read next generation sequencer
Project/Area Number |
23K08910
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
茂木 英明 信州大学, 医学部, 特任准教授 (60422698)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ゲノム構造異常 |
Outline of Annual Research Achievements |
オックスフォードナノポア社ロングリードシークエンサーを利用した解析を計画した。解析対象とするサンプルを当講座の10000以上の難聴者データベースから抽出した。当講座で以前に開発、応用している、ショートリード型シークエンサーでのコピー数解析の結果を、データベースからマニュアルインスペクションで精査した。コピー数異常を示した難聴遺伝子の表現型(難聴の程度や発症年齢等)が合致するか、また家族サンプルが存在するか精査した。特に、エクソンの一部が増減するような特殊なコピー数異常や、1コピーのみの変化を示し、ショートリード型シークエンサーのリードデータのみでは、どのようなゲノム構造異常が起こっているか判断できないものを抽出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ロングリード型シークエンサーの解析コストを考慮し、目的遺伝子を濃縮するか、複数サンプルをプールして解析するか、など手法の検討に時間を要している。またゲノム構造異常を検出するために必要な解析深度、リード数がどの程度になるかの予測も行っている。解析プログラムの構築も合わせて行っている。実際の実験、解析のための充実した準備期間であった。
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Strategy for Future Research Activity |
サンプルは選出済みで、ロングリードシーケンスの方法についても決定した。ロングリードシーケンサーのDNAサンプル調整や実際の機器のランは極めて簡便である。しかし、取得したデータをコンピュータで解析する部分は試行錯誤が必要であろうと予想している。ショートリード型シーケンサーのデータからゲノム構造異常があると強く疑われるケースを抽出して、ロングリード型シークエンサーで解析する手法はコスト的にも効率がよく、新たな知見を見出せると考えている。
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Causes of Carryover |
令和5年度は解析のためのサンプル抽出やコンピューターシステム、解析プログラムの構築などを主に行なった。解析プログラムのバージョンアップや新しい試薬については日進月歩であり、令和4年に計画していたものを大きく更新する必要があった。試薬、物品等は高額であるため慎重に再検討を行なった。ロングリードシーケンサーの稼働を開始し、次年度使用額は令和6年度請求額と合わせて消耗品等として使用する予定である。
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