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2023 Fiscal Year Research-status Report

TRK阻害薬を用いた頭頸部癌およびその神経浸潤と免疫逃避に対する新規治療法の開発

Research Project

Project/Area Number 23K08929
Research InstitutionAsahikawa Medical College

Principal Investigator

脇坂 理紗  旭川医科大学, 大学病院, 医員 (60958916)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 熊井 琢美  旭川医科大学, 医学部, 講師 (00596306)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords頭頸部癌 / 腫瘍免疫 / NTRK / 癌免疫療法
Outline of Annual Research Achievements

近年、がんゲノム医療の発展により神経栄養因子チロシンキナーゼ受容体(NTRK)などの解析が可能であるが、頭頸部癌の実臨床において使用可能な分子標的薬は未だ少ないのが現状である。
NTRK遺伝子として知られるNTRK1とNTRK2、NTRK3はそれぞれ、細胞の分化や増殖に関わるトロポミオシン受容体キナーゼ(Tropomyosin receptor kinase: TRK)蛋白であるTrkAとTrkB、TrkCをコードしている。癌腫においてNTRK遺伝子は他の様々な遺伝子と融合する場合(NTRK融合遺伝子)があり、この融合遺伝子から無秩序に生成されたTRK融合タンパク質は癌増殖に寄与する。
エヌトレクチニブは頭頸部癌においても臨床応用可能であるが、頭頸部癌におけるNTRKの検討は少なくその発現や機能は明らかではない。近年、固形癌と神経との相互作用が注目されており、癌組織中の神経繊維の密度は臨床転帰と関連することが報告されている。NTRKは神経成長因子の受容体であり、頭頸部癌における癌と神経のクロストークを探るツールとしてNTRKおよびエヌトレクチニブに着目した。
本研究で頭頸部扁平上皮癌におけるTRK阻害薬の抗腫瘍効果、腫瘍の神経浸潤への影響、さらに免疫原性における影響について検討する。本研究の成果に基づき、腫瘍進展における神経浸潤のメカニズムの解明と抗TRK抗体と免疫療法との併用など癌種を超えた新規治療を目指す。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

頭頸部扁平上皮癌細胞株におけるTrkの発現を確認した。TRK阻害薬による頭頸部細胞株の免疫原性の変化についてTRK阻害薬投与前後のフローサイトメトリーを用いてHLA Class I及びClass II、PD-L1の発現を確認した。

Strategy for Future Research Activity

頭頸部扁平上皮癌症例のTRKファミリーの発現を免疫組織染色で検討することで、TRK阻害剤の適応となる症例の割合を調べ、染色の割合とTNMによるステージングや生命予後との相関、HPV感染の有無などを検討することでTRK発現と臨床的悪性度との関連を調べる。
頭頸部癌細胞株におけるPD-L1、PD-L2染色やHMGB1の産生などのImmunogenic cell death markerを確認する。免疫原性が増強していた場合は、頭頸部癌特異的T細胞、抗PD-1抗体を用いてTRK阻害薬と免疫療法の併用についても検討を予定している。

Causes of Carryover

使用額の低い予備実験からスタートしたため。次年度から網羅的な解析を含め使用していく予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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