2023 Fiscal Year Research-status Report
Establishing therapeutic strategy of taxol based chemo-immunotherapy for head and neck cancer
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23K08959
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
石井 裕貴 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (40568250)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | Slug / パクリタキセル / 抗がん剤耐性 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず抗がん剤耐性の機序に関わっている上皮間葉転換(EMT)の関連転写因子(ZEB1, ZEB2, Snail,Slug)に注目して、頭頸部癌TCGAデータセットより各EMT関連転写因子と予後との相関をログランク検定に評価したところ、ZEB1(p=0.016)およびSlug(p=0.016)が高発現している頭頸部癌組織において予後が有意に悪くなることがわかった。頭頸部扁平上皮癌細胞株を用いて低用量パクリタキセル刺激に伴う代謝変化に与えるZEB1lおよびSlugの影響をin vitroで評価するため、まずSlug過剰発現SAS頭頸部扁平上皮癌株を作製した。まずQuantSeq 3’mRNA-seqを用いてSlug過剰発現に伴い変化する遺伝子を解析したところ、Slug過剰発現に伴い87遺伝子が有意に上昇、26遺伝子が減少していた。EMT関連マーカーとしてのVimentinの上昇が確認できた。解糖系およびTCA-酸化的リン酸化経路に関わる遺伝子を調べてみると、解糖系に関連した遺伝子が上昇しており、ミトコンドリア電子伝達系に関与している遺伝子が減少していた。さらにピルビン酸キナーゼMをコードするPKM遺伝子が有意に増加しており、グルコース代謝が増加していることが示唆された。続いて、48時間低用量パクリタキセルで刺激をおこなった。Control株と比較してSlug過剰発現株は僅かに増殖速度が低い傾向にあったが有意差はなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度はEMT転写因子と癌の代謝変化についてin vitroでの実験を中心に進めており、マウスを使った低用量パクリタキセルの影響解析がまだ出てきてないため、遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はSlug過剰発現頭頸部扁平上皮癌細胞株の対してパクリタキセル刺激をおこない、網羅的な遺伝子解析および代謝変化解析を行い、上皮間葉転換の関連因子が抗がん剤耐性に影響する代謝経路を特定する。その後MOC1細胞を用いて、Slugタンパク質を過剰発現させてマウス実験に移行する予定である。
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Causes of Carryover |
予定していたマウス実験が間に合っておらず、マウス購入費および管理費としての次年度使用額が生じてしまった
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