2024 Fiscal Year Research-status Report
ミエロイド系細胞のオートファジーに着目した慢性炎症性眼疾患の治療法の検討
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23K09039
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| Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
古藤田 優実 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (00535619)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏木 賢治 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (30194723)
古藤田 眞和 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (30530133)
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| Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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| Keywords | オートファジー / ミエロイド細胞 |
| Outline of Annual Research Achievements |
ATG5f/f LysM-Cre(+)(ATG5cKO)マウスとATG5f/f LysM-Cre(-)(コントロール)マウスの角膜に、NaOHを浸したろ紙を静置し、角膜アルカリ障害モデルを作成した。 角膜混濁スコア(score:0-4)を評価したところ、day8の時点で、ATG5f/f LysM-Cre(+)(ATG5cKO)マウスでは、ATG5f/f LysM-Cre(-)(コントロール)マウスに比較して、角膜混濁有意に角膜混濁スコアが低かった(2.7±0.64 vs. 3.3±0.49, Day 8, 各10匹, P<0.05)。8日目に角膜を採取し、ミエロイド系細胞(好中球・マクロファージ)の角膜浸潤と好中球細胞外トラップ(neutrophil extracellular traps: NETs)を免疫蛍光染色により評価したところ、好中球およびマクロファージの浸潤数に両グループ間で有意差はなく(それぞれP=0.7145、P=0.5586)マクロファージの浸潤はどちらのグループにおいても軽微であった。 アルカリ角膜障害において好中球細胞外トラップNETs(neutrophil extracellular traps)の関与が報告されていることと、加齢性のATG5欠損でNETsの障害が報告されていることから、ミエロイド細胞のオートファジー障害が、NETsを抑制することで角膜混濁が軽減した可能性を考え、day8の角膜においてNETsの評価を免疫蛍光染色にて行った。NETsの発現は少なく、両群間で有意差は認めない結果(P=0.6944)であり、より早期の段階でのミエロイド細胞の浸潤または機能(NETs発現)などが角膜混濁の差異をもたらした可能性があると考えられた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
LPS角膜混濁モデルを作成を試みたが、混濁の程度が一定せず、モデル確立が困難であったため、アルカリ角膜障害モデルを作成。アルカリの濃度やろ紙の直径、点眼麻酔の有無などを変更しながら適切なモデルを確立した。アルカリ角膜モデルにおいて、角膜混濁におけるミエロイド細胞のオートファジーの関与が示唆され、マクロファージおよび好中球の定量評価をおこなったが、角膜の免疫染色でうまくマクロファージが染色されなかった。 そのため、角膜標本の作製および染色方法を試行錯誤し、時間を有した。両群ともに好中球浸潤は著明であり、過去の文献から、好中球細胞外トラップ(NETs)に差が認められる可能性が考えられたため、NETsの定量評価を試みたが、両群間とも、day8の時点においてはNETsがほとんど認められなかった。技術的な問題かどうかを見極めるために、繰り返しの評価、検証が必要となりこちらも時間を要した。
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| Strategy for Future Research Activity |
アルカリ角膜障害眼においてday1,day3など早期のタイムポイントで、ミエロイド細胞の細胞浸潤やNETsの評価を行うことを検討している。 アルカリ角膜障害モデルのアポトーシス評価にTUNEL染色を用い、角膜混濁への関与を確認する。 リアルタイムPCRおよびELISA/Western blotにより各種サイトカインやケモカイン(TNFα 、IL1β、IL4、IL6、IL8、IL10、IL18、MCP1、MMP2、MMP9、CCL2、CCL5)の発現・産生を評価する。 リポソーム化させたオートファジー阻害剤や促進剤を投与することで、角膜混濁の変化を確認する。
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| Causes of Carryover |
端数であり、当初の予定通り研究を進めていく予定。
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