2023 Fiscal Year Research-status Report
ミトコンドリア病iPS細胞を用いた網膜神経変性に対する新規治療開発に向けた解析
Project/Area Number |
23K09067
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
篠田 肇 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (30306766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小澤 洋子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任准教授 (90265885)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 網膜色素変性 / ミトコンドリア / 失明 |
Outline of Annual Research Achievements |
ミトコンドリアDNAに変異を持つミトコンドリア病の一つ、mitochondrial myopathy, encephalopathy, lactic acidosis, and stroke-like episodes(MELAS)では、ミトコンドリア機能低下を来し、神経組織等に臨床所見を呈しうる。網膜においては網膜神経細胞が変性して網膜色素変性を引き起こし、進行すると失明する。世界的に治療法はない。患者生体からの網膜サンプル採取は倫理的にできないこと、海外アイバンクから採取しても網膜細胞は増殖せず細胞数を確保することは不可能に近いこと、既に変性が進行したアイバンクアイでは病態解析はできないこと、などから網膜色素変性の研究は滞っていた。そこで本研究では、MELAS患者体細胞から樹立した人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cell; iPSC)を用いて作製した網膜3次元オルガノイド培養において、ミトコンドリア機能不全による網膜色素変性の病態を解析する。オルガノイド培養では、患者の遺伝子変異を保持したiPSC由来の網膜細胞を、3次元構造により網膜の微小環境を模倣した状態で分化誘導することが可能であり、疾患病態の研究に適している。そして、ミトコンドリア機能不全に伴う網膜色素変性の病態を解析する。ミトコンドリアはエネルギー産生に加えて、活性酸素産生、アポトーシス、カルシウムイオン貯蔵等様々な細胞内機能に関与する。ミトコンドリア機能不全は実際にはどのようなメカニズムにより細胞障害及び組織障害をきたすのかを解明し、新規治療法の開発につなげる。2023年はMELAS iPS細胞の解析を行うと共に、オルガノイド培養のプロトコールを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ予定通りの進捗であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はこのプロトコールで網膜神経細胞保護効果を示し、メカニズムを解析する。
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Causes of Carryover |
培養しているサンプル回収時期がずれたため。2024年度には回収したサンプルのリアルタイムPCRなどのために費用を使用する。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Associations between fatty acid intake and diabetic retinopathy in a Japanese population.2023
Author(s)
Sasaki M, Yuki K, Hanyuda A, Yamagishi K, Motomura K, Kurihara T, Tomita Y, Mori K, Ozawa N, Ozawa Y, Sawada N, Negishi K, Tsubota K, Tsugane S, Iso H.
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Journal Title
Sci Rep.
Volume: 13(1)
Pages: 12903
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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