2023 Fiscal Year Research-status Report
癌関連線維芽細胞の産生するCD9陽性エクソソームに含まれる悪性黒色腫抑制因子の同定
Project/Area Number |
23K09084
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
元村 尚嗣 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 教授 (30382188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八代 正和 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (60305638)
藤井 奈穂 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (90647900)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 悪性黒色腫 / エクソソーム / 癌関連線維芽細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
悪性黒色腫はメラノサイトが癌化して生じる極めて悪性度の高い腫瘍であり、進行悪性黒色腫の予後は満足出来るとは言い難い。申請者らは悪性黒色腫由来のCAF(M-CAF)に注目し、M-CAFが悪性黒色腫細胞の浸潤能を抑制することを報告(Hatano T. Motomura H. et al. Oncotarget 2 018)、さらにM-CAFが産生するCD9陽性エクソソームに浸潤抑制因子が含まれることを見いだした(Fujii N. Yashiro M. Motomura H. et al. Anticancer Res. 2023)。そこで、CD9陽性エクソソームに含まれる浸潤抑制因子を同定することを目標とし、研究を行っている。 まずはCD9陽性エクソソーム内に含まれる物質の網羅的な検討から開始した。しかしながら、エクソソームの内容物はDNAやRNAなど多岐にわたり、ひとつひとつの役割を検討するのは困難と判断したた。そこで、今回はCD9陽性エクソソームについての文献を検索し、CD9陽性エクソソームに含まれる物質でその役割が報告されているものを絞り込むことに方針を変更した。その中で、今度は悪性黒色腫細胞の増殖を抑制するという報告がある物質を検索する。その結果、候補として絞り込んだ物質について、実際の悪性黒色腫標本で免疫染色等を行い、その臨床病理学的意義を検索する予定としている。 現在、CD9陽性エクソソームに含まれている物質の検討を行っている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
CD9陽性エクソソーム内のmRNA、DNA、タンパクについての検討を行っていたが、MM細胞を同定する物質の特定には至らなかった。そのためアプローチの変更を行い、検討を継続している。そのため、研究の進捗はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
前述の通り、アプローチを変更してCD9陽性エクソソーム内のMM細胞抑制物質について検討を行う予定である。因子がある程度絞り込めたのちに、実際のMM細胞標本を用いて検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
研究に遅れが生じているため、次年度使用額が生じている。今後、研究を進め、追加で使用する方針としている。
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