2023 Fiscal Year Research-status Report
スマートフォンを用いたリンパ浮腫評価方法の確立と専用アプリケーションの開発
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23K09113
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
中村 亮太 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (40761060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高成 啓介 愛知県がんセンター(研究所), がん病態生理学分野, 研究員 (80378190)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | リンパ浮腫 / スマートフォン |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性疾患におけるリンパ浮腫においては、セルフケアが重要であり、患者自身で施行可能であり簡便な評価方法の開発が望まれる。研究者らは、近年スマートフォンに搭載される様になったLiDARセンサーに着目し、スマートフォンのカメラを用いた評価方法が、正確性、遠隔診療の利用、セルフケアの推進の点において有用であると考え、本研究を着想した。本研究では、スマートフォンによるリンパ浮腫評価方法の確立、従来の評価方法とスマートフォンを用いた評価方法の比較を行い、専門のアプリケーションを作成、将来的には臨床での実用化を目指す。 本年度はまず、スマートフォンによる評価方法の開発に取り組んだ。評価方法としてどのようなプロトコールが適切かをまず検討した。LiDARセンサーを搭載したスマートフォンを用い、患肢の3Dスキャンを行う。3Dスキャンはscandy pro(scandy)というアプリケーションを用いる。3Dスキャンによって得られた点群データを、Meshlab(ISTI-CNR)を用いてメッシュデータに変換処理を行う。処理後のデータを用いてFusion360(AUTODESK)上で周径値、体積値を計算する。撮影に適した肢位、環境、画像処理方法、測定部位などについて、健常者の四肢を用いてスマートフォンで測定を行い検討した。下肢に加え、上肢の撮影、測定を行った。今後は、体積、周径値以外に色調、温度に関してもスマートフォンを用いて測定可能かを検討するのに加え、メジャー、水中置換法と比較を行い、スマートフォンによる測定プロトコルの最適化を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上肢の測定に関して、安定した撮影方法、肢位の確立に時間を要したため
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、体積、周径値以外に色調、温度に関してもスマートフォンを用いて測定可能かを検討するのに加え、メジャー、水中置換法と比較を行い、スマートフォンによる測定プロトコルの最適化を行う予定である。
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Causes of Carryover |
研究の進捗がやや遅れていることに伴い、今年度で行う予定であったプロトコル最適化を行う目的で使用する費用の一部を次年度に持ち越したため。
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