2023 Fiscal Year Research-status Report
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23K09122
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
三浦 裕仁 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 准教授 (80353936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小柳 江梨子 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (20791700)
原田 秀逸 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60128452)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 味蕾 / 細胞死 / ターンオーバー |
Outline of Annual Research Achievements |
味受容器である味蕾は 50 - 100 個の細胞で構成されている。この細胞は平均すると 10 - 14 日でターンオーバーしており、味蕾の構造と機能は細胞供給と細胞死のバランスによって維持されている。機能的に成熟した味蕾細胞は、形態的特徴から I, II, III 型の3種類の細胞型に分類されている。私たちは、味蕾前駆細胞の解析を進めて、細胞の増殖・分化誘導因子である Sonic hedgehog (Shh)を発現する味蕾基底細胞が、味蕾の I, II, III 型すべての細胞型が分化することを明らかにした。さらに、個々の味蕾に含まれる II 型細胞と III 型細胞の数を詳細に解析して、味蕾細胞のターンオーバーにおいて細胞供給と細胞死のバランスが比較的大きく変動している可能性を示した。近年、味蕾の細胞分化を制御する転写因子の解明も進められており、味蕾細胞のターンオーバーにおける細胞の供給に関する知見が蓄積してきている。また、細菌・ウイルス感染や抗がん剤によって味蕾内に細胞死が誘導されるメカニズムの解明も進められている。しかし、味蕾細胞の正常なターンオーバーにおける味蕾細胞の老化や細胞死に関する知見は十分とは言えない。 本年度は、ホールマウント免疫染色法を用いて、味蕾の細胞死の検出法の確立を目指した。さまざまな細胞死マーカーのうち、Cleaved Caspase3を安定して検出可能になった。味蕾細胞の形態が維持されている段階から、粒子状に細かくなったシグナルまでを検出された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Cleaved Caspase 3のホールマウント免疫染色によって味蕾の細胞死を安定して検出する方法を確立した。細胞型マーカーと同時検出を試みたところ、Cleaved Caspase 3 陽性細胞で、細胞型マーカーを検出できるのはごく一部の細胞であった。残念ながら、大部分では細胞型マーカーを検出できず、現在、細胞死の特異性の解析を進める方法を検討しているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、さらに細胞死マーカーの検出法の検討を進めて、特異性の解析法を確立する。また、遺伝子改変マウスを用いて細胞死の解析を進める計画である。
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Causes of Carryover |
動物飼育やレーザー顕微鏡の使用料金などを別の予算で支払ったので、差額が生じた。 差額分は、次年度の組織解析に必要な試薬等の購入にあてる予定である。
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