2023 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of colonization mechanism of Prevotella spp. predominantly detected in patients with refractory periodontitis
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23K09142
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
藤田 真理 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (50405669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永野 恵司 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (60367620)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | プレボテラ属細菌 / 定着機構 / 線毛 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔内常在細菌であるPrevotella nigrescensの付着機構の解明ならびに難治性歯周炎における本菌の関与について解明するため、P. nigrescensの線毛を構成するタンパク質、それをコードする遺伝子の同定ならびに近縁種への線毛遺伝子導入を行った。まず、P. nigrescens の標準株(ATCC 33563)の線毛の精製、SDS-PAGEで得られた単一バンドのアミノ酸配列分析を行った。その結果N末端から8残基のアミノ酸配列を同定し、得られた配列から該当するコード遺伝子の配列を見出した。また、得られた遺伝子情報から組換えタンパク質を作製してウサギに免疫し、線毛と反応する抗血清を得た。その抗血清を用いてウェスタンブロット法ならびに菌体表層の線毛様構造物の標識し、免疫電顕で解析を行っている。 並行して、線毛欠損株の作製を試みているが、Prevotella属細菌の遺伝子組み換え実験が難航しているため、Prevotella属に近縁で、遺伝子組換え実験法が確立しているP. gingivalis に、本研究で同定されたP. nigrescens の線毛遺伝子を導入し、機能解析を進めることを試みている。現在クローニングした遺伝子をP. gingivalis(ATCC 33277株)の線毛(FimA、Mfa1)欠損株に導入を試みており、線毛発現は、ウェスタンブロット法および電子顕微鏡観察で確認することを予定している。 この近縁種への線毛遺伝子の導入ならびに機能解析法が確立することで、遺伝子欠失変異株の作製が困難な細菌種の機能解析実験が可能となり、Prevotella属の研究が飛躍的に進むものと期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
線毛遺伝子欠損株の作製が難航しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、線毛遺伝子欠損株の作製が難航しているため、それに代わる近縁種を用いた機能遺伝子の導入・機能解析法の確立を試みている。
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Causes of Carryover |
線毛遺伝子欠失変異株作製の実験系が難航しているため、次年度に繰り越されている。研究計画は予定通り進める。
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