2023 Fiscal Year Research-status Report
変異型Rufy4を発現する破骨細胞の細胞外小胞を介した骨吸収調節機構の解明と応用
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23K09152
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
坂井 詠子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (10176612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筑波 隆幸 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (30264055)
山口 優 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (50823308)
佛坂 斉祉 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (90199513)
近藤 好夫 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (30581954)
永野 健一 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (60834348)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 破骨細胞 / Rufy4 / 質量分析 / TurboID |
Outline of Annual Research Achievements |
研究方法と結果 分子相互作用の解析は、野生型Rufy4とRUNドメイン欠失変異型Rufy4と相互作用する標的分子を同定するために、免疫沈降法にて相互作用する分子を沈降させ、電気泳動によって相互作用する分子を分離し質量分析によるプロテオミクスから候補分子の同定を試みた。 コントロールのGFP発現破骨細胞、FLAG発現破骨細胞、およびGFP-Rufy4野生型、1xFLAG-Rufy4野生型、GFP-Rufy4_RUNドメイン欠失変異型、1xFLAG-Rufy4_RUNドメイン欠失変異型を過剰発現する破骨細胞をシャーレから剥がし、クロスリンカーを添加しRufy4と相互作用する分子との結合を強化した。その後、細胞を可溶化しGFP抗体が結合したビーズまたはFLAG抗体が結合したビーズを用いて免疫沈降を行い、Rufy4と結合していた分子をSDS-PAGEにて分離した。切り出したバンドをトリプシン処理し抽出液を質量分析にかけた。質量分析の結果から6個の候補分子を同定した。 それぞれの候補分子の特異抗体を用いてRufy4との結合を確認したが、どの分子もRufy4との明らかな結合が確認できなかった。Rufy4と相互作用する分子との間の結合が弱いかあるいは非常に短時間のため通常の免疫沈降法では外れてしまうことが想定されたので、ビオチンリガーゼを融合させた組換えRufy4を発現させるためにTurboIDがN末端側またはC末端側に挿入されるレトロウイルスベクターMCS-TurboID MSCV-IRES-GFPおよびTurboID-MCS MSCV-IRES-GFPに、Rufy4野生型またはRufy4_RUNドメイン欠失変異型遺伝子をそれぞれ挿入した発現ベクターを構築している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
質量分析に用いるTurboIDのレトロウイルスベクターの準備ができたことや細胞外小胞の単離用の試薬を変更し改善の方向に向かっていることから概ね順調とした。
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Strategy for Future Research Activity |
課題研究の申請時には超遠心機を用いた遠心分画により細胞外小胞の分離を行う予定であったが、超遠心分離法よりもエクソソームへのダメージが少なく高い収量と高純度なものがとれる方法を用いて破骨細胞の培養上清から細胞外小胞を単離・精製する。
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Causes of Carryover |
国内に在庫がなく海外から取り寄せるのに時間を要したため年度内納品が間に合わず、購入が次年度になってしまったものがあったため。 質量分析実験に必要なレトロウイルスベクターの購入に充てる予定である。
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