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2023 Fiscal Year Research-status Report

XR技術を用いた口腔内スキャナー操作の教育・訓練システムの開発

Research Project

Project/Area Number 23K09248
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

佐藤 智哉  東北大学, 歯学研究科, 非常勤講師 (10845902)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 依田 信裕  東北大学, 歯学研究科, 教授 (20451601)
佐々木 啓一  東北大学, 歯学研究科, 非常勤講師 (30178644)
佐々木 誠  岩手大学, 理工学部, 准教授 (80404119)
互野 亮  東北大学, 大学病院, 助教 (80845876)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords口腔内スキャナー / 教育 / VR / 動作解析 / フォトグラメトリー
Outline of Annual Research Achievements

本研究は①モーションキャプチャ技術を用いて,口腔内スキャナー(IOS)の操作動作を記録,収集し,熟練者と初心者の動作の違いを検出する.これにより,最適な口腔内スキャナーの操作方法を解析することを目的としている.さらに,②VR/AR技術を用いて,IOS操作のトレーニングシュミレータを開発することを目的としている.
初年度は,モーションキャプチャ装置OptiTrackを用いて,IOSのモーションキャプチャを可能とし,熟練者と初心者の口腔内スキャナーの操作動作を記録,収集し,その動作の解析を行なった.現時点では,初心者は複数の操作動作と熟練者のフィードバックにより,スキャンのスタックが減少すること,熟練者はスタックの回数に大きな変化がないこと,初心者も3回のスキャン動作にて,熟練者と変わらないスタック回数,スキャン時間となることが明らかになった.
さらに,VRの仮想空間上にてIOSを動作させて顎模型をスキャンし,フォトグラメトリーの技術を使いて,仮想空間上で口腔内スキャンを行うことを可能とした.本技術は本来の口腔内スキャナー同様に,顎模型から一定距離が離れるとエラーとし,スキャンが停止,既存の経路に復帰することで,エラーから復帰することを可能とした機能を搭載している.さらに,このエラー検知技術と実際のIOSでの動作解析を合わせて,仮想空間上のエラーと実際のIOSでのエラーが近似するように調整中である.
これらの技術を組み合わせることにより,自宅などの遠隔地にてVRの仮想空間上でのスキャントレーニングを実施することが可能となり,さらに,その動作と熟練者の動作との違いから,適切な助言やサポートを遠隔地にて行うことを可能とし,より効率的なスキャントレーニング方法の確立を目指す.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究の目的は「XR技術を活用したIOS操作の革新的な教育・訓練システムを構築すること」である.そのための研究計画のロードマップとして,①モーションキャプチャによるIOS操作の動作測定および動作解析,②XRを用いた教育・訓練システムの構築・確立,③IOSの高機能シミュレータの開発,④ヒトを対象とした開発したシステムの訓練の実施と効果の検証,⑤システムのブラッシュアップ,社会実装への整備を,3年間で行う計画としている.
初年度は①について,モーションキャプチャによるIOS操作の動作測定の情報収集の環境を整備した.軽微な調整は必要であるが,IOS操作の動作のデータ収集が可能となっている.これらデータを使用したIOS操作における動作の解析段階であるため,初年度の進捗状況としては良好である.
また,②XRを用いた教育・訓練システムの構築・確立,③IOSの高機能シミュレータの開発においては,フォトグラメトリー技術を用いて,VR空間上における仮想のIOSの動作を可能とした.さらに,動作の軌跡から実際のIOSと同様のエラーを起こすプログラムを構築し,実際のIOS同様に操作することが可能となっている.こちらも実際のIOS同様の挙動を起こすための調整は必要であるものの,教育・訓練システムのプロトタイプは完成している.加えて,先に述べた初心者や熟練者のIOS操作のデータが十分に存在するため,システムの調整は可能である.以上の理由により,進捗状況は概ね順調に進展していると判断した.
④ヒトを対象とした開発したシステムの訓練の実施と効果の検証,⑤システムのブラッシュアップ,社会実装への整備については,当初より次年度および最終年度の研究計画であり,現時点では未着手である.しかしながら,東北大学倫理審査委員会での倫理審査は実施済みであり,①から③の調整と修正の後,可及的速やかに着手可能な状況にある.

Strategy for Future Research Activity

次年度は,まず①モーションキャプチャによるIOS操作の動作測定および動作解析,②XRを用いた教育・訓練システムの構築・確立,③IOSの高機能シミュレータの開発の各項目の精度を上げるため,モーションキャプチャの条件の調整や顎模型のスキャン方法の調整を行う.さらに,教育・訓練システムにおいては,実際のIOSで収集したエラーやスキャン範囲の情報をもとに,プログラムを調整,修正し,より教育効果の高いプログラムの構築を行う.これらを用いて,④ヒトを対象とした開発したシステムの訓練の実施と効果の検証を行うことを次年度までの計画とする.
また,最終年度には,それまでに収集したデータやシステムのブラッシュアップを行い,歯科教育における実際の現場の意見を取り入れて,社会実装への整備を行う.また,モーションキャプチャやVR技術を応用し,そのほかの歯科臨床手技の教育システム構築を進める予定である.

Causes of Carryover

ほぼ計画通りに予算執行を行うことができたが,物品費などでわずかに差額が生じ次年度使用額が生じた.軽微な金額であるため,翌年度分の予算と合わせて計画通りの予算執行を行うものとする.

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Published: 2024-12-25  

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