2023 Fiscal Year Research-status Report
インプラント周囲炎におけるエクソソームを用いた新規再生治療法の開発
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23K09255
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
川本 真一郎 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (70295260)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 正宏 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (00294570)
石井 正和 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (00456683)
益崎 与泰 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (80588103)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 間葉系幹細胞 / 再生医学 / エクソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では糖尿病モデルラットにインプラント歯周炎を罹患させ、血糖コントロールに条件下において、エクソソーム投与によるインプラント周囲組織の再生効果を基礎的な見地から評価をおこない、今後新規治療につなげることが目的である。 当該年度は8名の患者より顎骨骨髄液を採取し、顎骨由来MSCの培養を試みた。8例中4例で顎骨MSCの培養に成功し、それぞれの細胞よりエクソソームの単離を行い、エクソソームマーカータンパク発現(CD9, CD63, CD81, HSP70)解析を行った。回収されたすべてのエクソソームにおいて、上記エクソソームマーカータンパクの発現が確認された。しかし、今回単離されたエクソソームはいずれも少量であったため、エクソソーム中に含有する分子の解析には至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
顎骨由来間葉系幹細胞のプライマリーカルチャーの成功率が低く、評価を行うべく十分な細胞が得られていないこと、また、採取される顎骨骨髄液が非常に少量のため、目的の実験に用いるために必要な細胞数を確保するためには長期間の培養が必要となり、この過程に時間を有する。そのため、当初の計画からやや遅れが生じている。 また、当初予定していたスタチンやTNF-αなどの因子の刺激による分泌されるエクソソームの変化についても評価ができていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
顎骨骨髄MSCから回収されるエクソソームが少量であり、含有する分子発現の評価に至らなかったため、今後は培養の径の拡大とエクソソーム単離法の変更をおこなう。また、スタチン等の因子の添加によって、エクソソーム内に含有するマイクロRNAなどの分子発現変化を評価する。また、次年度は糖尿病モデルラットに対するインプラント周囲炎モデルの作成をおこない、血糖コントロールによるインプラント周囲炎進行度合いを評価する。
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Causes of Carryover |
(理由) 細胞培養にかかる消耗品の使用が当初の予定よりも少なかったため。 (使用計画) 細胞培養に必要な培養液、エクソソーム単離キットの購入によって適切に使用する。
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