2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of a new bone augmentation method that enables long-term survival and long-term functional expression of transplanted cells by antioxidants
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23K09272
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
秋葉 奈美 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (00584591)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
魚島 勝美 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50213400)
照沼 美穂 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50615739)
秋葉 陽介 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (70547512)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 骨増生法開発 / 細胞移植 / 活性酸素種 / 抗酸化物質 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究のは移植細胞の生存率向上と機能維持を達成し、細胞移植を用いた骨増生法のための技術基板開発を目的としている。抗酸化物質エダラボンにより移植細胞のアポトーシス機能低下の原因となる移植部位の活性酸素種を除去し、移植細胞を長期生存、機能させ、効率的な骨形成促進を可能にする、予知性の高い骨増生法を開発しようとする試みである。申請者は、エダラボンの骨髄由来細胞に対する細胞毒性濃度、抗酸化作用発現濃度をin vitroの実験系を用いて確認した。ラット大腿骨骨髄より採取した骨髄由来間質細胞を培養増幅し、増殖培地中で各種濃度のエダラボンを添加し、エダラボンの細胞毒性について検討した。エダラボンは骨髄由来細胞に対して1000uMの高濃度添加においても細胞毒性が観察されないことを確認した。さらに、骨髄由来間質細胞培養環境下に150uM過酸化水素水を添加し、酸化ストレス環境を形成し、種々の濃度のエダラボン添加による酸化ストレス軽減作用についても検討を行った。エダラボン添加による細胞の生存率向上に関して細胞増殖解析から、100uM以上のエダラボン添加濃度において、60%以上の細胞の生存が確認され、酸化ストレス環境におけるエダラボンの骨髄由来細胞保護作用が確認された、さらに申請者は動物実験によってEDAの骨形成促進作用について確認している。ラット頭蓋骨に、直径5mmの限界径骨欠損を形成し、同部位に対してあらかじめ大腿骨より採取、培養増幅した自家細胞移植を実施し、細胞移植による骨形成を確認した。細胞移植のみを実施した対照群と比較して、EDAを添加した実験群(EDA)では、骨形成の促進がマイクロCT画像によって確認された。さらに、H-E染色による組織学的解析において、成熟した骨形成による頭蓋骨欠損の閉鎖が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
エダラボンによる骨髄由来細胞への毒性の検討、細胞実験における濃度の検討など順調に推移している申請者は、エダラボンの骨髄由来細胞に対する細胞毒性濃度、抗酸化作用発現濃度をin vitroの実験系を用いて確認した。ラット大腿骨骨髄より採取した骨髄由来間質細胞を培養増幅し、増殖培地中で各種濃度のエダラボンを添加し、エダラボンの細胞毒性について検討した。エダラボンは骨髄由来細胞に対して1000uMの高濃度添加においても細胞毒性が観察されないことを確認した。 さらに、骨髄由来間質細胞培養環境下に150uM過酸化水素水を添加し、酸化ストレス環境を形成し、種々の濃度のエダラボン添加による酸化ストレス軽減作用についても検討を行った。エダラボン添加による細胞の生存率向上に関して細胞増殖解析から、100uM以上のエダラボン添加濃度において、60%以上の細胞の生存が確認され、酸化ストレス環境におけるエダラボンの骨髄由来細胞保護作用が確認された。さらに申請者は動物実験によってEDAの骨形成促進作用について確認している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後エダラボンによる骨形成促進のメカニズムや、細胞移植環境への効果、その他アプリケーションの方法や頻度の適正化について検討を進めていく予定である
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Causes of Carryover |
動物実験施設使用の制限による実験動物数使用数が予定よりも少ないこと。また、これに伴い、エダらぼんの動物実験における適切な濃度検討に時間がかかってしまい、予定していた免疫染色などの実験における抗体の剪定に時間がかかってしまっていることが原因である、今年度、遺伝子発現解析や、蛋白質発現解析などに費用を使用する予定である。
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