2023 Fiscal Year Research-status Report
チタン結晶構造制御とVUV照射による骨結合促進可能なインプラント表面開発
Project/Area Number |
23K09292
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
江口 香里 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (10779614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋葉 陽介 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (70547512)
魚島 勝美 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50213400)
照沼 美穂 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50615739)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | チタン / 表面構造 / 真空紫外域紫外線(VUV) / インプラント / オッセオインテグレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
デンタルインプラントによる補綴治療において、オッセオインテグレーションの獲得は重要であり、インプラント表面の骨形成促進は、治療期間の短縮や成功率、生存率の向上に寄与する。紫外線(UV)照射はインプラント表面の有機物を除去し、親水性を向上させ、骨形成を促進する。しかし、UV照射は効果持続時間の問題で、埋入直前の照射を必要とする。一方、真空紫外域紫外線(VUV)は高エネルギーであり、短時間で有機物除去が可能で、効果持続時間が長い。また、インプラント表面の酸化チタンの安定性やUV感受性は結晶によって異なり、細胞や組織の生体反応も異なると思われる。 本研究の目的は、表面粗さを揃えた無構造単一結晶表面チタンを形成し、チタン表面の結晶制御とVUV照射による生体機能促進機序について解明すること、また、これにより骨結合促進可能なインプラントを開発することである。 初年度は、表面構造の無い平滑チタン基板を作成し、VUV照射によるチタン基板表面の物理・化学的変化および汚染除去効果について解析を行った。また、VUV照射によって洗浄効果と親水性の向上が確認されたチタン基板上で細胞培養を行い、VUV照射がチタン基板への細胞接着、チタン基板上での細胞増殖および細胞分化に対して及ぼす影響について解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、VUV照射によるチタン表面の物理・化学的変化やVUV照射チタンに対する細胞の反応について解析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
VUV照射チタンインプラントを用いて、骨結合獲得について解析を行う予定である。 また、表面粗さを揃えた無構造単一結晶表面チタンを形成し、VUV照射が各単一結晶表面チタンの物理・化学的性質に及ぼす影響について解析を進める。
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Causes of Carryover |
当初の予定よりもVUV・UV照射器使用料およびX線光電子分光分析関連施設使用料を安く抑えることができたことから費用が少なく計上された。 当該予算は次年度の試薬購入、動物購入、動物実験施設使用料に充てる予定である。
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Research Products
(1 results)