2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of a Prophylaxis for Cognitive Decline Using Biogenics
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23K09296
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
二川 浩樹 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (10228140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
峯 裕一 広島大学, 医系科学研究科(歯), 講師 (60605989)
田地 豪 広島大学, 医系科学研究科(歯), 准教授 (80284214)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 認知機能低下 / バイオジェニックス |
Outline of Annual Research Achievements |
本邦の認知症患者数は増加の一途を辿っており、予防・治療法の開発が求められている。バイオジェニックスは、乳酸菌体ペプチドなどの生菌に由来する因子であり、プロバイオティクスと同様に疾病の予防や治療を目的として研究が行われている。本申請課題では、口腔由来乳酸菌をプロバイオティクス/バイオジェニックスとして応用することで、接種しやすい食品もしくは製剤による認知機能低下予防法の開発を目指した研究を推進する。これらを達成するために、口腔由来乳酸菌によるモデルマウスへの認知機能低下予防効果の解析およびin vitroの解析を実施する。 初年度のバイオジェニクスの効果の解析として、口腔由来乳酸菌スプレードライ粉末の抗炎症効果をin vitroで検討した。口腔由来乳酸菌スプレードライ粉末存在下で、歯肉上皮細胞、単球およびマクロファージなどの口腔内に存在する細胞の細胞株を培養しても、細胞活性には影響を与えないことが明らかとなった。また、細胞活性遺伝子発現の網羅的解析と経上皮電気抵抗の結果、口腔由来乳酸菌スプレードライ粉末を作用させることにより、マウス歯肉上皮細胞株において外来刺激に対するバリア機能を上昇させる可能性が示唆された。さらに、脳を含む全身性の炎症を惹起したマウスに対する口腔由来乳酸菌スプレードライ粉末の効果を検討する実験にも着手した。次年度以降は、今年度の知見を基に、モデルマウスの詳細な解析を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
口腔由来乳酸菌によるモデルマウスへの認知機能低下予防法を目指すにあたり、in vitroおよびin vivoの両面から検討を開始していることから、概ね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、脳を含む全身性の炎症を惹起したマウスの詳細な解析を実施する。特に、分子生物学的解析を実施する。
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Research Products
(2 results)