2023 Fiscal Year Research-status Report
Searching for tumour neo-antigens that induce cancer immunity in oral cancer.
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23K09358
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
中村 博幸 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30542253)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 口腔癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
免疫細胞の浸潤が多く免疫チェックポイント阻害薬療法に奏効し尚且つTMBが低い口腔癌での融合遺伝子の解析 1-1. PD-1抗体(ニボルマブ、ペムブロリズマブ)を用いて治療を行った口腔癌患者のうち完全奏功(CR)および部分奏功(PR)が得られた患者を対象とする。また、免疫チェックポイント阻害薬投与後の細胞障害性抗癌剤が顕著に有効であった患者も対象とする。口腔癌および同一症例の正常組織からgDNAおよびtotalRNAサンプルを精製する。精製したDNAおよびRNAサンプルを用いて、次世代シーケンサーによるシーケンスを行う。患者から採取した末梢血中単核球(PBMC)は細胞凍結保存液を用いて液体窒素容器で保存する。 1-2.腫瘍由来のペアエンドシークエンスリードをヒト参照ゲノム(GRCh38)にアライメントし、ゲノム解析ツールキットによる塩基校正周辺の再編成を行う。構造変異体は変異解析ソフトVarscanおよびMutectによって決定する。メガ塩基当たり3から4以下を低い突然変異率とする。GEM Mapperを用いてマップされていないおよび部分的にマップされた読取りを調べることにより、ウイルス(HPVまたは他の)DNAの欠如を確認する。融合遺伝子の検出にはフリーソフトウエアのSTAR-Fusionを用いて決定する。検出された融合遺伝子がCOSMIC Cancer Gene Censusに含まれていないか、または配列決定された腫瘍において高再発性であるかを調べ、遺伝子の融合が口腔癌でのドライバーイベントである可能性を検討する。検出された融合遺伝子は蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)により存在を確認する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床検体の収集が進んでいない
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Strategy for Future Research Activity |
免疫細胞浸潤の多寡の評価は、免疫細胞の多寡を反映する遺伝子群を使用し、解析ソフトGSEAのPreRanked法を用いて解析を行う。各サンプルにおける各遺伝子群の Enrichment Score (ES)を算出し、続いて遺伝子をランダムに並び替えて500回ESを計算する。これらの数値を用いて、各症例の各遺伝子群に対して、False Discovery Rate (FDR)を計算する。
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Causes of Carryover |
臨床検体の収集が進まず解析費用が余剰した。次年度は、検体の収集を関係診療科に積極的に働きかけ多くのシークエンスデータを得る。
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