2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23K09427
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
井田 知美 鶴見大学, 歯学部, 臨床助手 (20965868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅崎 弘幸 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (30333826)
遠山 俊之介 鶴見大学, 歯学部, 学部助手 (10908940)
友成 博 鶴見大学, 歯学部, 教授 (70398288)
伊藤 愛子 鶴見大学, 歯学部, 助教 (70846401)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 抗酸化酵素Nrf2活性化剤 / 歯周病 / 炎症反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、現在国民病と言われている歯周病に焦点を当てたものである。抗酸化酵素Nrf2活性化剤である7R-ETGEペプチドが歯周組織細胞の炎症反応を抑制し、歯周病モデル動物において炎症症状が改善するか検証することを目的としている。 本年度実施したこととしては、侵襲を加える動物実験を行う前に細胞培養実験を遂行した。歯周組織細胞としてヒト歯肉線維芽細胞(GT1)を使用し細胞培養後、増殖能などを確認した。 また、歯周病はLPSが細菌から産生され歯周組織細胞を刺激する。そこで、GT1にLPSを添加し、炎症性サイトカインの発現上昇など炎症状態を惹起できることを確認した。その後、抗酸化酵素Nrf2活性化剤を実際にLPS添加群に添加し培養後、LPS刺激による炎症反応に及ぼす影響を検証中である。Nrf2活性化剤を投与し、細胞を回収後リアルタイムRT-PCRを行った結果、LPS誘導による炎症性サイトカインの産生が、サイトカインの種類によっては抑制される結果を得ることができた。しかし、添加する濃度によって反応性に相違が見られたため、試薬の最適濃度を検証中である。 また、現段階ではヒト歯肉線維芽細胞のみを対象としているため、今後はヒト歯根膜線維芽細胞に対する反応も検証する予定である。さらに、科研費申請時の計画では、24年度以降は動物実験を行うこととしていた。そのため、細胞実験において遺伝子レベルでの結果のみならず、タンパクレベルでの結果を出し、計画通り動物実験に移行できるよう進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
培養条件の至適化や、FBSロットチェックに予定していたよりも多くの時間が必要となってしまい、当初計画していた研究計画から若干の遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、サンプルに対し試薬添加後、細胞培養したものをタンパクレベルで解析をすすめていく。 細胞培養実験において充分な信頼性が得られた後、動物実験に移行する。 動物実験に精通した研究分担者と共に、歯周病モデルラットを用いて抗酸化酵素Nrf2活性化剤による病態に対する影響の解析を行う。
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Causes of Carryover |
本年度は、培養条件の至適化や、FBSロットチェックに予定していたよりも多くの時間が必要となってしまい、当初計画していた研究計画から若干の遅れが生じている。そのため、細胞培養実験・動物実験を次年度も行う必要があるため。
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