2023 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of common mechanisms of craniofacial and digital congenital anomalies
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23K09429
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
中富 満城 産業医科大学, 産業保健学部, 准教授 (10571771)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠山 譲二 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, テニュアトラック准教授 (70596105)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 口唇口蓋裂 |
Outline of Annual Research Achievements |
胎生期の器官形成が正常に進行しなかった場合、先天的な形態異常を呈する。顎顔面領域で最も高頻度に発症する先天異常は口唇口蓋裂であり、しばしば指趾の形態異常を合併する例が見られるが、両者に共通する分子メカニズムについては不明な点が多い。本研究ではこの課題を解決する為に、遺伝要因としてのMsx1遺伝子変異マウスおよび環境要因としての低酸素負荷を組み合わせる独自の実験系を開発し、解析を試みた。本年度の研究により、口唇裂はMsx1-/-胎仔にのみ発症し、発症率は50.0%であり、口唇裂を呈した全ての個体に指趾異常が合併するという結果が得られた。この研究成果は同一個体で口唇裂と指趾異常を併発する有用な新規実験モデルが得られた事を示している。また指趾異常に関してはMsx1-/-胎仔のみならずMsx1+/+胎仔やMsx1+/-胎仔にも発症したが、Msx1-/-胎仔において有意に高確率に発症した事から、先天異常の成因としての多因子閾値説を支持する結果が得られた。指趾の形成異常は(1)第5指欠損、(2)第1指と第2指の合指、(3)第1指欠損と第2指・第3指の合指、(4)第4指と第5指の合指、(5)第4指欠損、(6)第4指と第5指の欠損、の6類型であった。指趾異常の発症率は左右差では右側に多く、前後差では前肢に多い傾向が見られたが、統計的な有意差は無かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究成果により統計的解析を可能とするだけの充分な胎仔数が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は胎齢10日目から12日目にかけて低酸素負荷実験を行ったが、負荷期間を早めて胎齢9日目から11日目にした場合や、逆に負荷期間を遅くして胎齢11日目から13日目にした場合、また期間を1日伸ばして胎齢9日目から12日目にした場合にそれぞれどのような変化が生じるか未解明であるので、次年度はこれらの実験を行う。またMsx1+/+胎仔にも指趾異常が発症する事が明らかとなったので、野生型同士の雌雄を交配して低酸素負荷実験を行った場合にも同様の結果が得られるか検討する。
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Causes of Carryover |
おおむね計画通りの支出となった。残額は次年度に10%酸素ガスを追加購入する事に使用する予定である。
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