2023 Fiscal Year Research-status Report
Biochemical investigation of periodontitis severity caused by dipeptidyl peptidase from oral bacteria.
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23K09461
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
西俣 はるか 長崎大学, 病院(歯学系), 助教 (10755755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鵜飼 孝 長崎大学, 病院(歯学系), 教授 (20295091)
根本 孝幸 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 客員研究員 (90164665)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 歯周病原性菌 / ジペプチジルペプチダーゼ / DPP |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,口腔内細菌叢解析とペプチダーゼ活性測定を用いることで,歯周炎重症度と口腔内細菌ペプチダーゼとの関連性を明らかにし,新規の歯周疾患評価法・治療法の構築を図ることを目的として起案した。 我々はこれまで,小児の急性根尖性歯周炎の起炎菌であるとされるPorphyromonas属のジペプチジルペプチダーゼ(Dipeptidyl-Peptidase:DPP)に着目し,同属の病原性に関与するジペプチド分解系の全容解明およびその阻害経路確立を目指し研究を行ってきた.その過程で,DPPは口腔内細菌のうち約700菌種が発現しており,DPP遺伝子保有菌には全身疾患との関連が示唆されるものが多数あることを明らかにした.本研究は,我々が細菌学的・生化学的観点から行ってきた基礎研究を臨床へ活用することを目的として想起したものであり,見込まれる研究成果は,歯周疾患だけでなく口腔内細菌の有するペプチダーゼと関連する全身疾患の予防・治療法確立への寄与が期待される. 今年度は,研究初年度として予定されていた歯周炎罹患患者からの試料採取を行うとともに,その試料をペプチダーゼ活性測定へ供試しデータ抽出を行った.ただし採取予定数からは解離があり,次年度は試料採取数を予定数まで伸ばすことが課題であるが,現時点で歯周炎重症度とペプチダーゼ活性測定結果には興味深い相関が認められており,次年度以降の更なるデータ蓄積が重要であると考えている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
共同研究者にて臨床サンプル採取を行っていただいているが、採取数が予定していたペースの1/10に留まっており、研究データ集積が進んでいないため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は研究協力者(大学院生)の追加を行い、臨床サンプル採取・データ収集のペースアップを図る予定である。ただし、今年度上半期は研究協力者追加に伴う倫理申請の進捗に因り、研究中断を伴うため、研究進行の程度は一時停滞することが予想されている。
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Causes of Carryover |
臨床研究サンプル採取数が当初予定を下回っているため、これらからのデータ採取に係る費用支出が行われなかったため。また、学会参加についても当初予定と異なり交通費等の捻出必要額が少額となったため次年度使用額が生じた。今後、サンプル採取数を増やすために研究協力者を追加する予定で、これに伴う人件費負担・データ採取に係る費用負担が今年度以降は生じる予定である。
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Research Products
(3 results)