2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of preventing frailty targeting to oral and nutritional status
Project/Area Number |
23K09476
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小宮山 貴将 東北大学, 歯学研究科, 助教 (70803550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大井 孝 東北大学, 歯学研究科, 非常勤講師 (10396450)
服部 佳功 東北大学, 歯学研究科, 教授 (40238035)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 口腔 / 栄養 / フレイル |
Outline of Annual Research Achievements |
超高齢社会の我が国において、健康に長く高齢期を過ごしたいという社会的なニーズは益々高まっており、持続可能な社会を醸成するうえでも重要である。フレイル予防は、そのような背景より広く展開されている運動であり、フレイルの中心的な病態であるサルコペニア、それに関連する運動機能や栄養改善はフレイル予防に資することがエビデンスとして構築されつつある。口腔保健指標それ自体は、主に観察研究において、運動機能や栄養状態、フレイルとの関連が示されているが、口腔と栄養を複合的に捉えたうえで、フレイル予防に資するようなエビデンスはほとんどないと考えられる。 本研究は、地域在住高齢者の口腔及び全身状態(身体機能、栄養状態等)、それら両者の低下を防止するための複合的な予防プログラムの開発を、観察研究および介入研究の結果をもとに、各ステークホルダーと協働し、Collective impact型に開発に結び付けることを狙いとする。 初年度は、仙台市内の2地区の地域在住高齢者を対象にフレイル健診をPilot studyとして実施した。健診は6か月の間隔をあけて2度実施し、口腔及び栄養、フレイルの状態を評価した。口腔の評価項目は、自己評価に基づくオーラルフレイル、オーラルディアドコキネシス、舌苔付着度、口腔内細菌数、アンケートによる口腔保健行動である。栄養関連の評価項目は、骨格筋量、BMI、食品摂取の多様性スコアである。フレイルの判定は、J-CHS基準に基づいて評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度は、当初の計画通り、仙台市内の2地区に在住の高齢者を対象にフレイル健診を実施した。健診や介入内容をブラッシュアップする必要はあるが、進捗状況は概ね順調であると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の計画として、まず、初年度に実施した健診事業の内容および得られた結果を解析する予定である。得られた結果を基に、多角的にレビューを行う。以降、サンプルサイズを拡大したうえで、健診、介入内容をブラッシュアップしたうえで、本格的な介入研究を実施する。そのうえで、口腔及び栄養等を組み合わせた介入プログラムの実施が、フレイルの発症および重症化予防に寄与するのか検証する。
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Causes of Carryover |
検診の実施人数が見積もりと異なったため差額が生じた。次年度は、引き続き検診実施に関わる費用や、情報収集のための学会参加費等に充てる予定である。
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