2023 Fiscal Year Research-status Report
Does the location of the corpse affect operator exposure dose? -Aiming to construct a mathematical model-
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23K09487
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
大高 祐聖 明海大学, 歯学部, 講師 (60711067)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 携帯型X線撮影装置 / 散乱線 / 床材 / 被曝線量 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度の研究実施計画どおりに研究を進めた。携帯型口内法撮影装置はREXTAR Sを用いた。線量計はX2サーベイセンサを用いた。本年度では床材として想定される有機質、無機質及び金属における散乱線量を測定した。現時点としては、有機質としてはPMMA板、木材、板状に成型した土及びゴム板を用い、無機質としてはコンクリート板、金属としてはステンレススチール板を用いた。REXTAR Sはコーンを装着した状態では焦点・コーン先端距離が200mmである。本研究ではコーンを取り外し、照射窓に鉛製の絞りを装着することにより、コーン先端において照射野がコーン装着時と同様の照射野(直径6cm)となるように設定した。X2サーベイセンサはREXTAR Sの本体スイッチ部(装置前面)に設置した。各床材はREXTAR SのX線主線方向にX線主線に対して直角になるように設置した。床材を設置する場所を測定点とし、測定点は焦点から120㎜から400㎜まで40㎜間隔で設定した。各測定点にて各床材を設定し、徐々に床材の厚みを変化させて1s照射を行い、X2サーベイセンサにて散乱線量を測定した。各床材における測定データは論文にて記載するが、測定結果の概要としては、床材の種類にかかわらず、各測定点において床材の厚みが増加するほど、散乱線量は増加していき、ある厚みに達すると散乱線量は一定となった。また、各測定点における散乱線量の最大値は、焦点からの距離が大きくなるほど減少していき、減少の程度は床材の種類に因らないようであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題では、2023年度及び2024年度において各床材から発生する散乱線量の測定を行うことを主としている。2023年度では研究実績の概要に記載したように、有機質としてはPMMA板、木材、板状に成型した土及びゴム板、無機質としてはコンクリート板、金属としてはステンレススチール板に対する散乱線量の測定を行った。本研究課題では、他に無機質としてガラス板や石板、石膏ボードの測定を予定しており、金属としてはアルミニウム板やチタン板の測定を予定している。2023年度において測定予定床材の過半数の測定を行えているため、進捗状況としてはおおむね順調に進展しているものと判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度としては、2023年度に引き続き、無機質及び金属の床材からの散乱線量の測定を主に行う予定である。現時点においては、無機質としてガラス板や石板、石膏ボードの測定を予定しており、金属としてはアルミニウム板やチタン板の測定を予定しており、各種床材の入手は完了している。また、2024年度における研究課題としては、一般撮影装置における出力と照射野の変化に対する発生した散乱線量の変化について明らかにしていく予定である。一般撮影装置としてはIPF-21Xを想定しているが、当該機器は手元に存在するため、実験の体制は整っていると考える。今後、順次測定を行っていく予定である。
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