2023 Fiscal Year Research-status Report
我々は将来の医療を誰に託すのか?:医学部入学者の多様化推進に関する政策的研究
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23K09598
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
鈴木 康之 岐阜大学, 医学部, 特任教授 (90154559)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 裕子 順天堂大学, 医学部, 教授 (70302411)
恒川 幸司 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70556646)
西城 卓也 岐阜大学, 医学部, 教授 (90508897)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 医学生 / 多様化 / 社会経済的背景 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)医学生の社会経済的背景の対する医学教育関係者・一般市民の認識の解明:基盤研究B(2020-22)で得られた医学生の社会経済的背景の結果(BMJ Open 2023;13:e073559)を協力いただいた教育機関にフィードバックした。この結果を医療者教育関係者26名と一般市民14名に対して提示し、フォーカスグループによって認識を質的に分析し、家族の経済力など家庭背景に関する6主題(家族の経済力に対する驚き、医師である親の影響、出身背景の均質さ、医学科受験の壁と諦め、社会経験の犠牲、家族の期待と本人の意志とのギャップ)、教育格差など社会背景に関する5主題(格差社会と教育格差、中等教育の地域格差、学力偏重の弊害、医業世襲への懸念、不況下での医学科人気)、多様な学生選抜など医学教育への期待に関する4主題(多様な背景を持つ学生の選抜、適性と意志に基づいた選抜、初等・中等教育からの経済支援、教育制度改革と教育支援)を抽出した(医学教育2024, in press)。また医学教育関係者を対象としたワークショップにおいても、医学生の社会経済的背景に関する意見交換・討議を行い、同様の意見・認識を明らかにした(新しい医学教育の流れ2023-2)。 2)海外における医学生の多様化推進に関する情報収集:BMJ Open 2023の情報を英国、米国、カナダ、台湾などの医学教育研究者に提供し、諸外国の状況について予備的に情報収集を行った。また医学生に関する研究論文の収集を続けている。。 3)医学部入学者の多様化推進に関して高等教育研究の専門家の意見聴取を実施した。 4)医学生の親学歴と医学部進学状況について現状分析を行い、意見論文として発表した。(医学教育2024, in press)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度実施予定とした、1)幅広い医学教育関係者・一般市民の認識の解明、2)海外における医学部入学者の多様化推進に関する情報収集については概ね計画通りに実施できたが、海外現地調査については実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、海外における医学部入学者の多様化推進に関する情報収集を引き続き行うとともに、国内外の有識者・ステークホルダーからの意見聴取方法について検討を行う。
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Causes of Carryover |
分担研究者、恒川幸司が年度途中で名古屋市立大学に移籍したため、分担金5万円の一部が未執行となった。次年度に執行予定である。
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