2023 Fiscal Year Research-status Report
Visualization of causality: development and application of graphical models based on mechanisms
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23K09740
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
鈴木 越治 岡山大学, 医歯薬学域, 研究准教授 (10627764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
頼藤 貴志 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (00452566)
篠崎 智大 東京理科大学, 工学部情報工学科, 准教授 (60644482)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 因果推論 / 疫学理論 / バイアス / 因果モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
データに基づいて原因と結果の関係を見極め、その因果メカニズムを推論するためには、適切な因果モデルを構築して因果推論をする必要がある。今年度に実施した研究の成果として、医学研究で広く用いられる人口寄与分画について、関連リスク比と標準化死亡比をパラメータとして、どのような状況で誤差(バイアス)が生じるかを明らかにし、視覚的に示した。特に、partially adjusted Levin formulaと呼ばれる計算方法に伴う誤差に注目した。重要な因果モデルの一つである反事実モデルで人口寄与分画を定義し、ワイヤーフレームを用いて誤差を可視化した。本知見は、これまで長年混乱が見られていた人口寄与分画の理論を整理するものであり、因果関係の可視化に寄与する。研究成果をEpidemiologyに論文発表し、第34回日本疫学会学術総会で学会発表した。また、57th Annual Meeting of the Society for Epidemiologic Researchでも学会発表する予定である。現在、その研究成果を発展させる内容の論文を国際誌に投稿中である。 また、メカニズムの観点から因果関係を評価することに関して、57th Annual Meeting of the Society for Epidemiologic Researchで、マギル大学、ハーバード大学、スタンフォード大学、ノースカロライナ大学の研究者らとともに、シンポジストとして発表する予定である。 令和5年11月には、「因果関係に迫る疫学理論の構築とデータ分析」というテーマで日本医師会医学研究奨励賞を受賞した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新たな疫学・統計学理論を構築し、筆頭著者として雑誌論文を発表したことに加え、学会発表を行って、積極的に研究成果を発信した。また、令和5年6月にハーバード大学で開催されたCAUSALabセミナーに参加したことに加え、国内外の研究者とも定期的に会合をもった。 令和6年度の学会でも、研究成果について発表する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に沿って、共同研究者らとの連携のもと研究を遂行する予定である。
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Causes of Carryover |
当該年度に予定していた出張等ができなかったため残額が生じた。次年度の物品費、旅費に追加し、適正に使用する。
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Remarks |
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科疫学・衛生学分野ホームページ https://www.unit-gp.jp/eisei/wp/
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