2023 Fiscal Year Research-status Report
行政データを利活用して精神障害者のがん検診受診格差を地域単位で明らかにする研究
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23K09741
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
藤原 雅樹 岡山大学, 大学病院, 助教 (20747951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 正俊 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (60415510)
中谷 直樹 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 教授 (60422094)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | がん検診 / 精神障害 / 健康格差 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、自治体のデータを利活用し、精神障害者のがん検診受診率について一般住民との格差の動向を明らかにするとともに、精密検査の受診格差の有無を明らかにする。 今年度は、先行して行っていた、岡山市から提供を受けた2019年度、2020年度のがん検診の解析用データベースを解析した結果を査読付き英文誌において公表した。2019年度(covid-19流行前)がん検診受診数に対する、2020年度(covid-19流行下)のがん検診受診者数の増減率を、重度精神障害と一般人口で算出した。結果、どちらの集団でもcovid-19流行前後で、がん検診受診者が減少していたが、重度精神障害者はがん検診の受診者数の減少率が大きいことが示唆された。 現在は、2021年度がん検診の解析用データセットも加えて、がん検診受診および精密検査の受診行動の解析を準備している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、先行して連携を構築した岡山市から2022年度までの解析用データセットの提供を受け、2018-2019年度の一次検診受診について重度精神障害者の有無によるがん検診受診の動向について解析、結果を公表した。岡山市からデータ提供を受けたプロセスを踏まえて他の自治体へ研究協力依頼する準備が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度内に、岡山市からの2018-2022年度の一次・二次検診の解析データセットが利用可能となる予定である。一次検診の動向調査に加えて、二次検診の動向も解析を勧める予定である。岡山市で実施したプロセスを基に、その他の自治体へも協力依頼する準備を進めている。複数の専門家との意見交換、フィードバックを受けて研究を進める。
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Causes of Carryover |
2023年度内には岡山市以外の自治体のデータ提供には至らなかったことで関連する費用の繰り越しが生じたが、研究計画に大きな変更はない。 当初の予定通り、解析に必要な備品・ソフトウエアの費用とともに、研究打ち合わせ及び成果発表の旅費に支出する予定である。
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