2023 Fiscal Year Research-status Report
認知症高齢者の夕暮れ症候群の回避につながる光環境調整の援助に関する基礎的研究
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23K09809
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
森脇 早紀 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (20885652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂根 可奈子 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (40559267)
佐藤 亜美 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (20882450)
宮本 まゆみ 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 講師 (80551746)
津本 優子 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (30346390)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 光環境 / 認知症高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
夕暮れ症候群とは認知症高齢者において中長期的につづく、日没前後から夜間にかけての焦燥感や不安の高まり、興奮や帰宅願望などの症状である。夕暮れ症候群はその対応の難しさから看護者間ではよくしられているが、症状を引き起こす原因や、有効な対処法ははっきりとわかっていない。本研究では、日没前後から夜間にかけての時間帯に特徴的な光環境の変化に着目し、認知症高齢者への光環境の調整に関する援助方法を考案することを目的に調査を行う。 2023年度は病室における光環境の実態を調査することを目的に研究を行なった。既存の文献検討を行い、研究課題に関するニーズの確認と調査項目の検討を行なった。ヒトを取り巻く物理的環境には温度・湿度,光・色,音,臭気などが含まれており、健康の回復・維持・向上には環境に対する働きかけが必要である。これまで、NICUやICUといった領域では,その特殊性から光環境に着目されてきている。一方で,一般的な療養環境における光環境の実態については十分に明らかになっていない。患者が療養する病室内には自然光が降り注いでおり,日没前後には照度や色調の急速な変化予測される。環境変化への対応が難しい認知症高齢者に対する、適切な光環境調整の方法を明らかにする必要がある。そこで、病院での病室内における光環境の実態を明らかにするための準備を進めている。そして、調査測定の方法を決定するためのプレテストを行い、本調査に向けての準備を進行している。また、本研究の前段階であった研究についても、論文執筆を続けている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では、初年度から光環境の測定を実施する予定であった。しかし、測定機器や光環境の調査条件の設定の検討に時間を有したため、データ収集環境の整備に遅れが出ており、十分なデータが得られていない状況である。2024年度には本調査を開始する予定であり、見通しは立っている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
病院の病室内における光環境の実態に関するデータの収集を行う。収集したデータを元に、光環境がヒトの生理的・心理的指標に与える影響の調査を行う予定である。
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Causes of Carryover |
本調査に至らなかったため、学会発表を次年度へと見送ったため、次年度使用額が生じた。
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