2023 Fiscal Year Research-status Report
褥瘡形成と修復における皮膚ランゲルハンス細胞の役割と細胞外核酸の治療応用
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23K09821
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
澤 智華 昭和大学, 医学部, 講師 (80422541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
康 徳東 昭和大学, 医学部, 講師 (00571952)
本田 一穂 昭和大学, 医学部, 教授 (10256505)
井上 由理子 昭和大学, 医学部, 講師 (50509958)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 細胞外核酸 / THBS1 / マクロファージ / 褥瘡 / ランゲルハンス細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者らは細胞代謝や自然防御時において「細胞外核酸dNTPs」が好中球や炎症細胞・壊死細胞から放出され、マクロファージを刺激しサイトカインなどを発現誘導することを明らかにしている。この結果から本研究は細胞外核酸が生理活性物質の役割を担うことに焦点を当てている.細胞外核酸が重要な役割を担う部位は高濃度の核酸が放出される褥創など皮膚組織や、腫瘍の壊死部位などの局所が考えられる.特に褥瘡部位では真皮に遊走したランゲルハンス細胞が線維芽細胞や血管周皮細胞に作用して良好な肉芽形成を誘導する機序に関与することが予想される. 本課題を遂行するにあたり、4塩基(dATP, dTTP, dCTP, dGTP)それぞれをマクロファージ様細胞株であるPMA誘導U937に添加し、RNA抽出後DNAマイクロアレイ解析による遺伝子発現を網羅的に解析した.変動遺伝子はDye Swap法にて抽出した。特にdATP特異的に遺伝子発現変動する遺伝子群が多く検出され、Upが234,Downが28遺伝数であった.本研究結果を元に次年度は皮膚ランゲルハンス細胞にて同様に解析を行う予定である。 遺伝子抽出解析はDNAチップ研究所に依頼し、本解析結果は2024年3月第129回日本解剖学会学術総会にて成果発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
教育業務が予想より多く、やや遅れている。しかし2024年4月より新たに研究室に加わった教員が有益なアイデアを提案してくれるので、来年以降研究が発展する見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
マクロファージと癌細胞及び褥瘡部位の炎症細胞との共培養系を実験計画に入れていたが、共培養することでU937細胞をPMA誘導せずにマクロファージに分化できる実験系を知ったので、よりvivoに近い系で解析を試みる予定である。
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Causes of Carryover |
教育業務が多かった。新たな実験系を立ち上げるため時間がかかったため。
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Research Products
(1 results)