2023 Fiscal Year Research-status Report
Usefulness of nerve growth factor as a new stress-related biomarker in health care
Project/Area Number |
23K09824
|
Research Institution | 福井医療大学 |
Principal Investigator |
供田 文宏 福井医療大学, 保健医療学部, 教授 (90251884)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新田 淳美 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 教授 (20275093)
北川 敦子 福井医療大学, 保健医療学部, 教授 (80343185)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | nerve growth factor / cortisol / stress / forced swimming |
Outline of Annual Research Achievements |
現代社会では、日々変動する社会情勢、AIの導入やリモートワークの普及などによる労働環境の変化でストレスとストレス性健康被害が高まりつつある。しかし、これまでのストレスの評価はアンケート等による主観的な指標を用いたものが多く、精度や信頼性がより高い客観的な指標での評価やそれに基づくストレスマネジメントの立案はなされていない。 本研究では、動物実験において神経内分泌系を調節する神経成長因子(NGF)とストレス反応との関係を調べ、新たなNGFを中心とするストレスの発現機序を明らかにする。また、健康診断の受診者においてNGFとストレスホルモンがどのように健康状態と関係するのかを検討する。以上の結果より、ストレス性健康被害の生物学的な発症機序を解明するとともにNGFなどの分子生物学的指標をストレス診療に導入する。 2023年度はNGFを中心とするストレスの発現機序を明らかにする目的で、ラットでストレスモデルの作成を検討した。その結果、5-7週令のラットで5日間連続の30分間の強制ストレス負荷でストレスホルモンのコルチゾールが尿中で昼夜上昇することが確認され、本手技で慢性ストレス状態が惹起されることを明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度はNGFを中心とするストレスの発現機序を明らかにする目的で、ラットでストレスモデルの作成を検討した。その結果、5-7週令のラットで5日間連続の30分間の強制ストレス負荷でストレスホルモンのコルチゾールが尿中で昼夜上昇することが確認され、本手技で慢性ストレス状態が惹起されることを明らかにした。 また、実施が遅れているストレス下でのNGFの検討やNGF産生が亢進または低下するラットでの検討は2024年度に継続して行う予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、主に健康診断の受診者を対象にNGFとストレスホルモンの評価とそれらの健康状態との関係を評価する予定である。すでに当施設から研究計画の承認を得ており、40名の受診者に検査を施行した。今後は約200名の参加を目指して研究を継続する予定である。
|
Causes of Carryover |
2023年度に実施予定であったストレス下でのNGFの検討やNGF産生が亢進または低下するラットでの検討が未施行であり、次年度使用額が生じた。未施行の実験は引き続き2024年度に継続して行う予定であり、次年度の使用額はその費用に使用する。
|