2023 Fiscal Year Research-status Report
マイクロクライメットを考慮した褥瘡予防用体圧分散マットレス選択基準の開発
Project/Area Number |
23K09876
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
四谷 淳子 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (10507370)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 マキ子 山口県立大学, 看護栄養学部, 教授 (80227173)
青木 未来 福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (20846638)
熊谷 あゆ美 福井県立大学, 看護福祉学部, 准教授 (30843916)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 褥瘡 / マイクロクライメット / 皮膚浸軟 / 体圧分散マットレス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,マイクロクライメットを考慮した新たな褥瘡予防体圧分散マットの選択基準の開発を目指し,体圧分散マットでの皮膚の温度・湿度および皮膚生理機能(角質水分量・経費水分蒸散量:TEAL)・皮膚の構造を評価することで,マイクロクライメットを管理する指標を明らかにすることである. 本年度は,ウレタンフォームマットレス2種とエアマットレス(静止型モード)で,成人女性15名(23.3±2.8歳)を対象として,マイクロクライメットの評価として皮膚の温湿度,皮膚の浸軟状態を角質水分量とTEWLにて評価を行なった. 結果、温湿度変化率では,エアマットレスがウレタンフォームより有意に低かった.またマイクロクライメットと皮膚浸軟状態の関係では,エアマットレスでは湿度と角質水分量,角質水分量とTEWALに中等度の正の相関がみられた.ウレタンフォームでは,温度と角質水分量との間で負の相関がみられた.皮膚画像では,皮溝の幅が臥床直後には細くなり間隔が広くなっていた.しかし,臥床解除後にはウレタンフォームよりエアマットレスが臥床前の状態に戻る割合が多かった. エアマットレスは,セル(空気の袋)に熱が移動したことで温度上昇を抑えていただと考えられ,マットレスの種類によってマイクロクライメットへの影響が異なることが示された.皮溝の状態からみて,マットレスに長時間密着することで皮膚浸軟リスクとなる可能性も示され,マットレスとともにカバーによる影響も検討してくことが必要である. 次年度からは多様にあるウレタンフォームおよびカバーによる影響も検証していく予定である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度から次年度にかけて皮膚の温度・湿度および皮膚生理機能・皮膚構造を測定し,マクロクライメットを管理するための指標を検討する計画であり,皮膚の温度・湿度および皮膚生理機能・皮膚構造を測定まで順調に遂行できている.
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度は女性を対象としていたが、次年度は男性を対象として皮膚の温度・湿度および皮膚生理機能・皮膚構造を測定する.その結果をふまえて,マイクロクライメットを管理するための指標を検討する.
|
Causes of Carryover |
本年度は温湿度測定器を簡易的なBluetoothとipadを接続する簡易的な装置を使用して実施したため,次年度使用が生じた.次年度は,16チャンネルセンサーを用いて皮膚の温湿度だけでなくマットレス内にセンサーを設置して評価する予定であるため,次年度購入し予算を使用する予定である.
|