2023 Fiscal Year Research-status Report
他施設との看護ケア比較および情報連携のための、看護実践情報の名寄せ技術の開発
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23K09904
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
岩穴口 孝 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (80619198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 ゆかり 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 看護師 (10751042)
宇都 由美子 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 教授 (50223582)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 看護情報 / 看護実践用語標準マスター |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、以下の内容について調査を行った。 ○看護実践用語標準マスタの改定作業や普及・広報活動の状況:MEDIS-DCでは、標準マスタへの継続した組織的および体系的な改訂作業と、病院情報システムベンダーや一般社団法人保健医療福祉情報システム工業会への啓発活動が実施されていた。マスタの利便性ではなく、認知の低さが普及に至らない要因に挙げられた。また、看護基礎教育および卒後教育のいずれにおいても、マスタについての啓蒙活動がなされることなく、実臨床のおいての課題の解決策として、マスタの利用が結びつかないことも問題点として挙げられた。 ○標準マスタを搭載した看護情報システムの概要と医療機関がそのシステムを導入する目的:標準マスタを搭載したHCBooksを導入する医療機関は、それまで独自に作成されてきた診断ラベルと計画マスタの刷新、およびその作業にかかるコストの削減、マスタの定期的な更新が導入の動機となっていた。一方、標準マスタにより蓄積されたデータによる比較や連携といった活用は導入の目的となっていなかった。 ○標準マスタがカバーする看護ケアの範囲:標準マスタを搭載した看護情報システムであっても、全ての看護ケアがマスタを用いて登録されているわけではなかった。マスタを用いずに登録される看護情報は構造化データと非構造化データが混在しており、かつ病院情報システムのあらゆるデータベースに散在している状態であった。看護ケア情報の名寄せを行う際には、これらの看護ケア情報の特性を踏まえて、データの前処理を行う必要性が明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
病院情報システム内に散在する看護情報を体系的に収集する手法の検討、および調査協力医療機関の同意の取得に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
調査協力医療機関の看護情報を収集し、データの構造化・非構造化の違い、粒度の違いを明らかにし、看護標準マスタと紐づける方法を検討する。
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Causes of Carryover |
調査協力医療機関との打合せのための出張旅費、およびデータ処理のための作業費として予定してもののうち、一部が利用されなかった。これらの出張および作業は次年度に繰り越して実施する予定である。
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