2023 Fiscal Year Research-status Report
多職種協働を促進する重度肝硬変患者に対する看護支援ガイドの開発
Project/Area Number |
23K09955
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
川久保 愛 佐賀大学, 医学部, 助教 (90710252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 安子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50252705)
江口 有一郎 佐賀大学, 医学部, 客員研究員 (80343341)
高橋 宏和 佐賀大学, 医学部, 特任教授 (20607783)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 肝硬変 / 多職種連携 / 重度肝硬変 / 慢性疾患看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、身体面のみならず心理面・社会面と多面的な課題を抱える重度肝硬変患者をより効果的に支援するための看護支援ガイドを開発することである。患者の真のケアニーズに立脚すること、幅広いニーズに多職種で対応するためのメソッドを含めること、医療者・患者双方の視点から検討することの3点を柱とする。 今年度は、患者の視点に立ち、重度肝硬変患者の真のニーズを定性的に明らかにするべく、重度肝硬変患者にインタビューを実施し、その結果を質的統合法(KJ法)で分析した。 6名の対象者の個別分析および総合分析を行い、重度肝硬変患者の生活の中心には、自分なりに「行ってきた管理」と、忙しさなどから「生活に埋もれた埋没した管理」があり、これらの基盤には、「周囲とのつながりに支えられた療養」あるいは「周囲と距離を置きながらの療養」といった周囲の人々との関係による2側面があった。徐々に病気の進行を実感するにつれ、彼らは「将来への不安」を抱えながらも、「衰えていく身体と折り合いをつける」ことを行っていた。これらは、肝臓の状態や治療の必要性が良くわからないといった「とらえきれない身体」に影響されていた。 なお、本研究結果は、2024年3月27日~31日に開催されたThe 33rd Annual Meeting of APASL(アジア太平洋肝臓学会)においてポスター発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画において、2023~2024年度で計画していた「ケアニーズの把握:重度肝硬変患者・家族へのインタビュー」のうち患者へのインタビュー結果を取りまとめることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実施計画において、2023~2024年度で計画していた「ケアニーズの把握:重度肝硬変患者・家族へのインタビュー」のうち、家族へのインタビュー調査と分析を引き続き行っていく。
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Causes of Carryover |
次年度、研究結果を英語論文として投稿することを計画している。オープンアクセス化に係るAPCなどの費用に充てる予定である。
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