2023 Fiscal Year Research-status Report
看護師を対象とした緩和ケアシミュレーション教育の評価:オンラインでの試み
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23K09977
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
黒澤 杏里 (犬丸杏里) 三重大学, 医学系研究科, 助教 (60594413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉木 朋子 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (60755768)
坂口 美和 (荒木美和) 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (90340348)
武田 佳子 三重大学, 医学部, 助教 (80581199)
辻川 真弓 鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 教授 (40249355)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 緩和ケア / シミュレーション / 看護教育 / 生涯教育 / 遠隔教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、オンラインによる緩和ケアシミュレーション教育をおこない、その効果を検証し、さらなる改善点を抽出することである。これまで学部生を対象とした終末期ケアシミュレーション教育を開発する研究プログラムに共同研究者として参加し、効果を明らかにしてきた。本研究の前段階として我々は、臨床経験2-4年目の看護師を対象とした緩和ケアシミュレーションシナリオを開発した。 シミュレーション教育は実践力を評価することが出来る点、失敗することが出来る点、その失敗を修正して学びを深めることが出来る点で優れた学習方法と言える。シミュレーション教育の効果として、知識・技術・態度の向上、自己効力感の向上などが挙げられており、我々が開発した基礎看護教育中の学生を対象とした約90分のシミュレーションでも同様の効果が得られることを確認している。しかし、これまでのシミュレーションは対面で行われており、オンラインでも同様の効果が得られるのかは不明確である。 2022年度中にパイロット試験を実施し、教育プログラムに修正を加えた上で、2023年度にはシミュレーションを実施した。教育介入前・後・1ヶ月後において、困難感の減少、自信の向上、知識の向上が見られた。実践度に関しては有意な差が見られない項目もあり、現在分析を進めている。 本研究に関連した、緩和ケア教育内容の調査研究については、学術論文に掲載済みである。また、研究結果の一部は学会で成果発表をした。今年度は、分析した結果を学術論文に投稿予定である。本教育方法の確立により、医療を支える看護師の生涯教育の1つとして、緩和ケアの発展に寄与することが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
オンライン緩和ケアシミュレーションを40名程度に実施し、データ収集も終えている。分析の一部を国内外の学会で成果発表を行っており、順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、分析をすすめ、その結果を学術論文へ投稿予定である。
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Causes of Carryover |
予定していた学会への参加できなかったため、差額が生じた。 生じた未使用額は、次年度に論文化に向けて英文校正費用、論文掲載料などで使用する予定である。また、学会等で最新情報を収集するとともに、発表も行っていく予定である。
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