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2023 Fiscal Year Research-status Report

Development of a risk communication training program to encourage cancer screening

Research Project

Project/Area Number 23K09983
Research InstitutionKanagawa University of Human Services

Principal Investigator

野村 美香  神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (80276659)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 土井 英子  神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (10457880)
大場 美穂  神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (20451768)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2027-03-31
Keywordsがん看護学 / 臨床看護学 / がん検診 / 成人保健
Outline of Annual Research Achievements

研究初年度にあたる2023年度は、国内外のがん検診、リスクコミュニケーションに関する文献を系統的に収集した。がん検診の受診者については、Covid-19流行中の受診者数減少が指摘され、緊急事態宣言に伴う政府や専門学会の通知、がん検診の実施機会の減少に加えて、感染の恐れによる受診控え等が影響していることが明らかにされた。こうした未知の健康リスクと、がん罹患という健康リスクのバランスにより、個人の受診行動が規定されているといえる。がん検診の受診行動を促進するという観点から考えると、既知のものであるがん罹患や発見のタイミングに関する健康リスクについては、正しいリスク認識に資する情報が重要である。さらに、がん検診後に指摘された精密検査のための受診を差し控える行動傾向も報告されており、がん検診の目指すところである死亡率の低減に向けては、がん検診とその後の精密検査受診の双方に対応することが必要であると考えられる。また、市民のインターネット検索状況を示す資料からみると、市民の情報収集活動傾向においては、著名人のがん罹患公表とともに、その病名・症状・治療とあわせて、検診に関するインターネット検索回数が上昇する傾向を認めた。この結果は、先行して行った研究で確認されたCovid-19流行以前の状況と同様と言える。これらのことから、がん検診受診支援の基盤となるものとして、がん罹患と発見に関する正確な情報と、受診を妨げとなる環境ならびに新興感染症に代表される未知の健康リスクに関する最新の根拠ある情報にアクセスできる方略の必要性が示唆された。この成果を実践に活用するためには、収集した文献や情報のさらなる吟味に基づき、より科学的根拠の高い情報提供のためのコミュニケーションツールへと発展する必要がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究協力者の異動等により、新たな研究組織体制を組む必要性が生じ、網羅的な文献検索・検討に、当初計画よりも時間を要する結果となった。

Strategy for Future Research Activity

補助時事業2年目となる2024年度は、網羅的に検索・収集した情報の分析を進め、がん検診に関連した健康リスクを評価するための視点を構築し、リスクコミュニケーションツール作成に取り組む。補助事業3年目となる2025年度は、研究者間の討議を経て、Covid-19に相当する未知の健康リスクを踏まえたリスクコミュニケ―ションツールを作成する。3年目となる2025年度は、リスクコミュニケーションのトレーニングプログラムの検討・洗練のため、がん検診・がん患者に関わる看護師の意見聴取を行った後、当該領域の専門家を対象に妥当性を検討する。最終年度となる2026年度以降に、洗練したプログラムを用いた実践を行い、その効率性や有用性について、検討する。さらには、これまでの研究成果を公表し、事業内容について情報発信を行うとともに、普及のための基盤構築を行う。

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた理由は、研究組織の再編で研究計画に若干の遅れが生じたことにより、当初計画していた文献管理のための物品購入が延期されたことによる。加えて、一部の文献入手において、研究機関のオンラインで入手が可能になったことによる。次年度使用額は当該年度以降分と合わせ、予定していた資料収集の範囲を拡大し、より質の高い情報を得るために、先駆的な取り組みに関する資料収集に活用し、研究成果の有用性を高めることとする。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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