2023 Fiscal Year Research-status Report
勤労女性のPMSとプレゼンティーイズム改善を目指したWEB教育プログラムの開発と効果
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23K10081
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
千場 直美 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (90347005)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 勤労女性 / PMS / プレゼンティーイズム / ヘルスリテラシー / 作業効率 |
Outline of Annual Research Achievements |
勤労女性のPMSとプレゼンティーイズムの現状を明らかにし、それらの改善に向けて教育的介入調査を目指し、現在、文献検討中である。日本では、プレゼンティーイズムの概念は比較的新しい概念である、文献は約10年間の文献が存在するのみで少ない。 プレゼンティーイズムに影響する不調の原因として、運動器の不調、メンタルヘルスの不調、目の不調、呼吸器・胃腸の不調、生活習慣病、女性特有の健康課題などが挙げられている。女性特有の不調としては、子宮内膜症、PMS、更年期症状が代表的である。しかし、女性特有の不調に関する文献は特に少なく、いくつかの文献で、PMSと月経随伴症状(MDQ)の関連性について、月経前のプレゼンティーイズムに弱い相関がみられることや(r=0.33,p<0.001)、月経前の労働効率が月経後よりも低いことが確認されている。「働く女性の健康増進調査(2018)」では、ヘルスリテラシーが高い女性はプレゼンティーイズム特典が高く、PMS時のパフォーマンスが高く、PMSに対する対処行動をとっていたことが明らかになっている。教育的介入は情報や知識の提供のみならず、ヘルスリテラシーを高める内容が必要であることが必要であり、女性の苦痛を和らげ、仕事パフォーマンスを維持することにつながることが示唆された。その他、心理状態や労働環境などプレゼンティーイズムに影響する要因についてもさらに検討する必要性がある。 プレゼンティーイズムの測定方法としては、WHOーHPQ、東大1項目版、WLQ、WFun、QQmethodなどがある。これらも勤労女性の状況がより明らかになる測定方法を検討する必要性がある。 また、女性の脳は月経周期で変化し、感情や記憶に影響することが指摘されている。これらの関連も明らかにすべく、認知、作業効率などについても調査方法を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
業務多忙、家庭の事情が主な理由である。文献検討に時間を要し、倫理委員会申請や調査対象のリクルートまで至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
早急に、調査準備に入る。倫理員会の申請、対象リクルートを開始し、次年度は調査を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
業務多忙、家庭の事情により、調査が進まず、文献検討のみであった。本来実施予定であった調査ができなかったため、予算を繰り越した。
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